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射手座22度「移民の仕事」

2018年12月13日午前11時06分、トランジット太陽が射手座数え22度へ入りました。射手座数え22度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「移民の仕事」

「♐22移民の仕事」原文チェック。黒字の1925年ジョーンズ版、青字の1975年ルディア版ともに同じ文言で「(ある)中国人の洗濯屋」この(ある)は「中国人の洗濯屋」全体にかかる。というのはアメリカ合衆国には中国系移民が経営しているランドリー(クリーニング店)がとても多いから。

「♐22移民の仕事」番地チェック。射手座後半(復路)の、5度ずつに分けた第2グループ(まんなか)の、第2度数。どの5度組でも第2度数は第1度数を裏打ちする。磯野家で言えば第2度数はフネ。

「♐21おとなごっこ」が波平、テーマを打ちだす。自分がまだ持っていない賢さに憧れを抱き、その賢さを象徴するようなアイテムを借りてなりきりプレイをする。自分の現状を超えたい。「♐22移民の仕事」がフネ、波平を裏打ちする。♐21が理想ならば♐22は地道な現実。

アメリカ合衆国には中国系移民の経営するランドリー(日本語で言うクリーニング屋さん)が多い。「ランドリーと言えばチャイニーズ」というくらい一般的。その多くは家族経営で、たとえば新たに合衆国へやってきた中国の移民もまた親戚が経営するランドリーに身を寄せたりする。

日本には「クリーニング店と言えば中国系」という認識がないが、日本で言うならこのシンボルは「中国人のラーメン屋」とか「ネパール人のカレー屋」とかに近い。家族で日本へやってきて、家族で商売をしている。日本人にも「中国人と言えばラーメン屋さん」と認識されている。

日本国内でもかつては、「地方から都会へ出て行って一旗上げた一家が故郷から自分たちを頼ってくる若い親戚を迎え入れ、家業を手伝わせながら経験を積ませる」という習いがあった。今でもあるかもしれない。「東京に店を持つ親戚を頼って上京し、下宿しながら学校へ通う」とか。

「♐22移民の仕事」中国人の洗濯屋というのは「夢を抱いて異国に来ても移民には単純労働しかない」という意味ではなく――そういう要素がゼロだとは言わないし、そういう現実もあるけれど――アウェイで生きていくときに同郷人の集団に頼るっていう現実的な策に出る、っていう意味。

低賃金かもしれないし、重労働かもしれない。だけど同郷人の、あるいは親戚の店で働く限り言葉が通じる。移民生活が長い同郷人に今いる土地で知っておくべき情報や困りごとの解決法を教われる。移民先の言葉を覚えひとりだちするまでの間、居場所が貰えてお金も稼げる。

もちろん、すべての中国人の洗濯屋さん(または中国人のラーメン屋さん、ネパール人のカレー屋さん)が移民の安全基地として理想的な働き場所であるとは限らない。でもひとりぼっちで言葉も通じない異国にポンと放り出されるよりはいいかもしれない。

秋の3サインで数え22度同士がどう繋がっているか見てみよう。初秋、風の活動サイン・天秤座がテーマを打ちだす。仲秋、水の固定サイン・蠍座が天秤座を裏打ちする。晩秋、火の柔軟サイン・射手座が天秤座と蠍座をいいとこ取りする。

「♎22鳥にも水を」がテーマを打ちだす。♎21で休日を楽しんだ後はちょっと心が広くなる。鳥にもお水は必要だよね、と一杯奢る気にもなる。「♏22躊躇なく狩る」が♎22を裏打ちする。♎22では鳥に親切だったのに♏22では鳥を撃っちゃう。だって晩のおかずにカモが必要なんだ。

鳥の必要にも配慮する「♎22鳥にも水を」と自分の必要を満たすため迷わず鳥を撃つ「♏22躊躇なく狩る」。この必要コンビをいいとこ取りして「♐22移民の仕事」がうまれる。新参の移民には頼る先が必要。一方、現地で一足先に商売をしている親戚の洗濯屋さんでは働き手が必要。

頼る側と受け入れる側、双方の必要が噛み合えば今年も中国系洗濯屋さんには同じ故郷からやってきた新しい移民が住み込む。そしていつか自分の店を持つことを目指して洗濯屋さん経営のノウハウを学んだり、店で稼いだ給金を貯めて別の仕事を始めたりする。

「♐22移民の仕事」対向シンボルを見てみよう。「♊22庶民の娯楽」は農村で大きな納屋を会場に開かれるカントリーダンスの会。♊21では労働者が自分たちの権利を社会に向かって主張。♊22では村人たちがダンスで交流。火星で戦った後は金星で仲良くしようという流れ。

「♐22移民の仕事」と「♊22庶民の娯楽」は「仕事」と「娯楽」という点では正反対。仕事(お金を稼ぐこと)も娯楽もどちらも生活に必要だという点では共通している。♊22は「火星(デモ)もいいけど金星(ダンス)もね」で♐22は「木星(夢)もいいけど土星(現実)もね」

「♐22移民の仕事」とトラインになるのは「♈22竜宮城」と「♌22鳩の宅急便」。火の活動サイン、はじめの火の牡羊座がテーマを打ちだす。火の固定サイン、まんなかの火の獅子座が牡羊座を裏打ちする。火の柔軟サイン、おわりの火の射手座が牡羊座と獅子座をいいとこ取りする。

「♈22竜宮城」がテーマを打ちだす。♈21の戦い(火星)に勝った者に開かれる、すべての欲望が叶う庭(金星)への入口。「♌22鳩の宅急便」が♈22を裏打ちする。♌21では薬物中毒でタガが外れ(木星)大変なことになった。♌22ではタガを嵌め直して仕事に励む(土星)

タイやヒラメの舞い踊り、夢のような「♈22竜宮城」と、帰巣本能を利用して人の役に立つよう方向づける「♌22鳩の宅急便」をいいとこ取りして「♐22移民の仕事」がうまれる。竜宮城を夢見て渡米した、だけどまずは親戚の洗濯屋を手伝って食い扶持を稼ぐとこからのスタートだ。

「♐22移民の仕事」とスクエアになるのは「♍22葵の御紋」。乙女座は地の柔軟サイン、晩夏の地。その数え22度は王家の紋章。♍21を裏打ちする。強豪チームがそのロゴだけでも一目置かれるように、王家の紋章や葵の印籠が権威を持つのはバックに圧倒的強さが存在するから。

射手座は火の柔軟サイン、晩秋の火。その数え22度は中国人の洗濯屋。「洗濯屋と言えば中国系」というのはある種のステレオタイプであって、たとえば♍22の「葵の御紋と言えば徳川家」みたいなものとは違う。最後に出てくる強い印籠ではなく、移民生活の現実的な最初の一歩だ。

射手座は火の柔軟サイン、晩秋の火。その数え22度は中国人の洗濯屋。「洗濯屋と言えば中国系」というのはある種のステレオタイプであって、たとえば♍22の「葵の御紋と言えば徳川家」みたいなものとは違う。最後に出てくる強い印籠ではなく、移民生活の現実的な最初の一歩だ。

射手座のキーワード内でも有名な「外国」だけど、射手座のサビアンシンボルに「外国」「外国人」が登場するのは実にこの♐22が最初。天秤座や蠍座のおさらいのようなシンボルが続いた後でやっと出てくる。

「♐22移民の仕事」は射手座後半(復路)第2グループ(まんなか)第2度数(フネ)。同じ射手座後半の第1グループ(はじめ)第2度数(フネ)と比べてみよう。「♐17復活の祝い」は復活祭の早朝に集まって日の出を共に祝う。無事に春を迎えられた喜び、日の光のありがたみ。

♐17で昇る復活祭の太陽はよみがえったキリストの象徴。太陽から放たれる光は集まった人々全員をあたたかく包む。♐22の親族経営の洗濯屋さんは春の太陽やキリストの愛ほど強力ではないけれど、故郷を出てきた親戚の移民に居場所とお金とあたたかな支援をくれる。

射手座後半第2グループ第2度数の「♐22移民の仕事」と射手座前半で対になるのは同じ第2グループ第2度数の「♐7ロマンスの神様」。ある日キューピッドが新たな出会いを連れてくる。「♐22移民の仕事」では親族経営の洗濯屋さんが新たな移民を引き受ける。

うまれたときのホロスコープで「♐22移民の仕事」はどのハウスにある?2018年12月13日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 国際的に(射手座) 生きていく(太陽) 徐々に慣れよう移民の仕事(♐22)」

#サビアンシンボル物語

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