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#西洋占星術の英単語帳

2019年10月7日から23日まで断続的にツイートしたシリーズまとめ。西洋占星術用語を英語でも覚えておくと、英語で検索ができる。英語で検索できれば、日本語だけで検索するよりたくさんの情報が手に入る。記事を読むのは機械翻訳に頼ればいいけれど、検索するべき単語がわからないと記事に辿り着けない。だから覚えておこう、 #西洋占星術の英単語帳

西洋占星術の用語を覚えついでに、「この用語、英語だと何て言うのかな」も覚えてみようぜ。

12サイン zodiacal signs, astrological signs の解説で binary バイナリーまたは polarity ポラリティと出てきたら「二区分」のこと。binary は「ニコイチの、二進法の」って意味だ。

binary は「ニコイチの、ふたつに分かれる」って意味だ。奇数か偶数か、ゼロかイチか、白か黒か、男性か女性か、昼か夜か、というようにふたつに分かれるものの属性がどっちか?ということを示す。サインが奇数サインか偶数サインか、男性サインか女性サインかってことだ。

西洋占星術で使われる英単語の、西洋占星術以外での用法も意識していこうぜ。コンピュータを扱う人は binary という単語を「二進法」として知っているだろう。ジェンダーやセクシュアリティに関心のある人は non-binary ノンバイナリーという形でこのことばを知っている場合があるね。

non-binary ノンバイナリーは binary 二分法を否定するという意味だ。「私はノンバイナリーです」と誰かが言ったとしたら「『男?それとも女?』『同性愛者?それとも異性愛者?』そういう二分法で私を規定することを拒みます」という意味になる。

polarity ポラリティは日本語に訳すとしたら「極性」だ。north pole 北極点、south pole 南極点の pole 極点(名詞)が(northern) polar star 北極星や polar bear ホッキョクグマの polar(極の)という形容詞になり、そこに-ity(-であること、-性)という語尾がついて再び名詞化した。

pole は pole dancing ポールダンスのポールと同じ。「竿、軸」。軸になるものは細長くて幅はほとんどなくて、長さ方向に両端だけがある。上と下とか、北と南とか、+と-とか。幅がなく離れていて、ただ両端だけがある物や概念のどっちの端っこ(極)か?を問うのが polarity

zodiacal signs 12サインの説明で binary 二分法の、とか polarity 極性、という英単語が出てきたら、それは奇数サインか偶数サインかという二区分のこと。その中身になる英語もついでに覚えよう。 masculine/feminine 男性的/女性的、positive/negative 積極的/消極的。

binary またはpolarity の表現は他にもあるよ。active/passive 能動的/受動的で表現する場合もあるし、diurnal/nocturnal ダイアーナル/ノクターナル(昼の/夜の)で表現する場合もある。nocturnal(夜の/夜行性の)を知らなくても Nocturn ノクターン(夜想曲)なら知っているかもね。

Aries 牡羊座を1、 Taurus 牡牛座を2として Pisces 魚座の12まで番号を振ったとき、odd numbers 奇数になるサインは masculine signs 男性サイン、または positive signs 積極サイン、または diurnal signs 昼のサイン。odd numbers は2で割って1の半端(odd)が出る数のこと。

Aries 牡羊座を1、 Taurus 牡牛座を2として Pisces 魚座の12まで番号を振ったとき、even numbers 偶数になるサインは feminine signs 女性サイン、または negative signs 消極サイン、または nocturnal signs 夜のサイン。even numbers は2で割り切れる even 平らな数のこと。

mode モードまたは quality クォリティの話ね。mode は「型・様式」という意味、quality は「質」のこと。いずれも日本語で言う活動/固定(不動)/柔軟(変通)の三区分を指して言う。訳語としては「運動区分」や「(三)原質」というのがある。そのままモード、クォリティも可。

「活動/固定(不動)/柔軟(変通)」は英語では cardinal カーディナル/fixed フィクスト/mutable ミュータブル と言う。cardinal は「枢軸の、かなめの」という意味。cardinal signs 活動宮は牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座。それぞれ春分・夏至・秋分・冬至から始まる。

カトリックで、教皇の最高顧問を務める聖職者を英語で Cardinal と呼ぶ。日本語だと「枢機卿 すうききょう」。この Cardinal はラテン語の cardo から来ていて、蝶番(ちょうつがい)という意味。だから「枢(音読みは『すう』、訓読みは『くるる』、蝶番の意味)」がつく。

急に枢機卿 Cardinal の話を始めたけれど、枢機卿って教皇の顧問だから「肝心かなめの」大事な役職なのね。春分・夏至・秋分・冬至という「季節の区切り」を始点とする4サインを cardinal と呼ぶのは「季節のかなめ」だからなの。「肝心かなめのカーディナル」と覚えてね。

季節の扉をひらく「かなめ」である cardinal signs 活動サインの後には必ず fixed signs 固定(不動)サインが続く。fixed フィクストの意味はかんたん。fix フィクスは「固定する」という動詞、fixed はその過去分詞、be動詞がつけば受動態、名詞にくっつけば形容詞扱い。

fixed signs 固定(不動)宮は「固定された」サインたち。牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座。「仲春」「真夏」「仲秋」「真冬」、季節の真ん中の1ヶ月に当たるサインで、他の季節っぽさがない。「その季節らしさの塊」で揺らがない。だから fixed 「固定された」サインと呼ぶ。

四季の扉をひらく、かんじんかなめの cardinal signs 活動宮。季節のど真ん中、その季節らしさに揺るぎがない fixed signs 固定(不動)宮。その後に季節のしんがり mutable signs 変通(柔軟)宮がやってくる。双子座・乙女座・射手座・魚座。晩春・晩夏・晩秋・晩冬。

mutable ミュータブルは「変異することができる、可変性のある」という意味の形容詞。「(自分が)変異する・(何かを)変異させる」という動詞は mutate ミューテイト。「変異」という名詞は mutation ミューテイション。

mutable 「可変性がある」の反対は immutable イミュータブル 「変更不可能な」。mutable signs の訳語として元の意味に近いのは「変通宮」だけれど「柔軟に変わっていくことができる」ということから「柔軟宮」という呼ばれかたの方が一般に知られているね。

cardinal/fixed/mutable 日本では活動/固定(不動)/変通(柔軟)と呼ばれる区分のうち、活動も柔軟と同様に元の英語からかけはなれた和訳になっている。元の意味に忠実に訳すと「枢要サイン」とかになると思うけれど、枢要(すうよう)は日常的にはあまり使わないものねえ。

cardinal/fixed/mutable をまとめて mode と呼ぶ。quality とも呼ぶ。この mode はカタカナ化している「モード」とほぼ同じものとして捉えて構わない。「型」とか「様式」のことだ。「戦闘モード」とか「スリープモード」とか言うよね。行動/動作するときの「型」のことだ。

12サインの mode について英語で検索していたら、 cardinal/fixed/mutable 活動/固定/柔軟(のサインたち)についてひとことずつ starter/doer/finisher と説明している記事に行き当たったことがある。はじめる者/おこなう者/おわらせる者。わっかりやすい。

cardinal/fixed/mutable 活動/固定(不動)/変通(柔軟)によく似た三区分に angular/succedent/cadent という三区分が存在する。cardinal/fixed/mutable 活動/固定(不動)/変通(柔軟)は12のサインを分類する用語、angular/succedent/cadent は12のハウスを分類する用語。

cardinal/fixed/mutable 活動/固定(不動)/変通(柔軟)と違って、angular/succedent/cadent という三区分には決まった日本語訳がない模様。大抵の本でアンギュラー/サクシーデント/カデント(ケイデント)とカタカナで音写されている(本によって多少の表記ゆれがある)。

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