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一寸の頭髪軽んずべからず

2021年12月10日のツイートまとめ。

最近、朝起きて髪を梳かすたびに「むかし習った漢詩で爺さんが『白髪頭を掻きむしったら毛量減りすぎでもう髷結って冠留めのヘアピンを挿すのも無理よ』とボヤくやつがあったよねえ」と思う。毎回あれを思い出すくらい最近の当番さん毛量と白髪がヤバい。

あれ何の詩だったかとこないだ検索したら(検索語「漢詩 白髪 短い」)、まさかの杜甫「春望」だったんだよ。「国破れて山河あり 城春にして草木深し」のやつ。

国破山河在
城春草木深
感時花濺涙
恨別鳥驚心
烽火連三月
家書抵万金
白頭掻更短
渾欲不勝簪

国破れて山河在り
城春にして草木深し
時に感じては花にも涙を濺(そそ)ぎ
別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
烽火(ほうか)三月(さんげつ)に連なり 
家書万金に抵(あた)る
白頭掻けば更に短く
渾(す)べて簪(しん)に勝(た)へざらんと欲す

前半の方が有名なのに、「白髪頭を掻きむしったら毛量少なすぎてもう冠留めのピンも挿せない(俺爺さんになっちまったなあ)」の方ばかり覚えている当番である。最近「めちゃくちゃわかる……もう若い頃の毛量じゃない……」と思う遺伝的薄毛の当番さんである。

や、若い頃からバレッタが滑り落ちる毛量だったけどさ……

当番のこども時代、薄毛の父親が言っていたものである。少年禿げ易く学成り難し 一寸の頭髪軽んずべからず

子供の頃に習った漢詩ってだいたい寂しげなものが多かった記憶がある。「酒飲もうぜ!」で始まっても「明日死んじゃうかもしれないんだし」で終わるやつとか。香炉峰の雪も全体を読むとしょんぼりした詩だし。最初から最後までずっと陽気な漢詩ってあったかな。

【2024年追記】
ヘッダー画像は「ちょうどいい薄毛のおじいちゃんの画像ないかなー」と「みんなのギャラリー」を検索してみつけたもの。描いたひとの名前が「おじいちゃん」で、画像タイトルが「髪をキリマンジャロ」。くっそこんなのでwwwと笑いながら拝借。こういうセンス嫌いじゃないわ。ありがとうございました。

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