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母・ようこ、90歳。待ち合わせがうまくできなくて、しょんぼりするの巻

本日、父の誕生日なので、母とお寿司を食べに行った。たまに行く、安くて美味しい店だけど、実家からはバスでないと行けない、ちょっと不便な場所。
私は吉祥寺で古武術の稽古が終わってから行くので、現地集合にしよう、と提案していた…つもりだった。
吉祥寺を出るときに電話をしたのだけど、「じゃあ私も支度して出るわね」とは母が言わなかったことに、いやな予感が…。

武蔵小金井駅でバスに乗り換えて、お寿司屋に私が到着したのは12時15分ごろ。
お店を覗くと母がいないので、「お店に着いたよ~、今どこ?」と電話をすると、

「え? うちに来るんじゃなかったっけ?」と…。

出かける仕度はしてあったようだけれど、遠回りなバスに乗って母が到着したのは13時過ぎだった。
「お店で待ち合わせって、行ったよねぇ?」と言うと、
「そうだったかも…よくわかんなくなっちゃった」としょんぼりした様子。そうだった、もう90歳を過ぎているのよねと、あらためて気づく。

子どもは、だんだんにできることが増えていく。老人は、だんだんにできることが減っていく。
1~2年前だったら、しょんぼりなんかしないで、「うちで落ち合うって言わなかったっけ?」とやり返してきたと思う。
若い頃から、わりと思い込みが激しい人で、言ったわよ、言ってないわよ、という口論を私とよくしていたんだ。
それが「よくわかんなくなっちゃった」としょんぼりする姿に、ああ、また年をとった、と今日は感じてしまった。

これからもう少し頻繁に、実家に通うようになるんだな、きっと。物置きみたいになっている部屋を片付けて、私が数日泊まったりできるように整え始めよう。

お寿司はいつもどおり美味しかったし、母もおなかがすいていたようで、珍しくほぼ完食していました。
いつもは半分くらい残して、私が残りを食べるのに。
このくらい食べられたら、まだまだ当分は元気そうだと思います。
元気なうちに、できることをしないとね。

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