ラキスト

去年と比べて本当に何もしてない秋で笑ってしまう。すごく平和。学校行く。帰ってきて妹が作ってくれた飯食う。寝る。たまにバイト行く。土日は外食。満たされている。

秋の空気なんて知らないはずがないのだ。あんなに夜ベランダで煙草吸ってたんだから。いちゃつく合図だった。意味もなく公園の周りをぐるぐる歩いたり。酔っ払って公園で暴走している友人を捕まえに行ったり。外に出てる時間が多かったから、今年もこの時期が来たと思うのは当然なのだ。

1年ぶりに吸った煙草は馬鹿みたいに美味かった。まだヤニクラ克服できないうちに煙草やめたから、慣れているわけじゃないけどそれでも、美味かった。まだ吐く息が、煙か寒いから白いのか分からない季節ではないんだな、と去年のことを思い出しながら吸った。「飲んでる時だけ」とパカパカ吸う元彼を怪物のように思っていたけど今ならわかる、酒と煙草はまじでうまい。

多分なんも無いまま今年を終える。今ある人間関係の中でしか物事は起こらない。

未来に対する期待は、今の時期から想うクリスマスのようなものだ。ミッションスクールのクリスマスは綺麗だった。キラキラして、シスターがみんなにチョコレートを配って。色んな見た目の子がおんなじ服で高校生をやってた。流れてくる曲は聖歌でほぼ歌った、めちゃくちゃ寒い廊下や生まれたキリスト像、窓から見える雪の積もった校庭。
神聖なもの。恋人がいるとかいないとか、映えるディナーやレストランが最重要項目じゃない、素晴らしく美しいものが粛々と存在している。未来ってそんな感じ。

わたしはごちゃごちゃした秋と決別するのだ。来年の秋は、「今年も穏やかな秋が過ごせた」と思えるようにするのだ。

「俺は友達が彼女と同じくらい大事で、そっちの友好関係も大事にしたいのに彼女に分かってもらえなくて辛い」とほざきながら女ばっかと遊んでる男と夜散歩した。こういう男に引っかかる女も女だよーうんうんわかるよ、見た目まあまあだし紳士的だから彼氏にはもってこいだよね。でもこいつただの女好きだから変えようとしてもよ無駄だよ、と思いながらプレモルを流し込む。お前の言う友達に女しかいないのはなんなん?こうやって恋人未満でいちゃつくのが好きなんだろばーかばーか。本当に1人を愛する自信が無いだけ。上澄みだけ吸いたいんだよね。私は本当の男女の友情を知ってしまったので、おまえのは友情とは言わないってわかるんだよーん。相手にされないからぽい、は友情じゃない。1回相手にしたらしつこく休みの日に誘われるようになってだるい、のでラインを既読無視した。テンポを分かってないのは半童貞だからか?


友情は相手を気遣うこと、だよ。連絡取ってなくても気にかけるのが愛なのよ。그렇지.

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