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雷鳴

風が唸り始めた
樹木が大きく揺れているようだ

今は確か昼間のはずなのに
急激に日が陰ったことを
小さな天窓から知る

まるですべての痕跡を
洗い流そうとするかのような雨

もしやこの世界は
自然が発する音以外は
許されてはいないのか・・・

言いようのない圧迫感の中
息を殺し雨音に身をゆだねた

◇◇◇

時間にしてたった10分程度
しかし永遠の中に取り残されたよう
脳がじんわり痺れてくる

日が差さなくなったからだろうか
もしくは
雨がすべての熱を奪っているのだろうか

少しずつ
気温が低下しているように感じる

突然、切り裂くような轟音
瞬時に強烈な光源の存在を
小さな天窓から知る

ヒリヒリと
髪が逆立つような緊張感

いつまでもつのだろう、自分は
ここまでなんとか
気付かれずにきたじゃないか

ただ息を潜め
時が過ぎるのを待つしか
今の自分にできることはない

誰にも心を明かさず
自分に向き合ってきたはずなのに

いや違う
最初からこうなることはわかっていた

自分の浅はかさを呪う
この事態を回避することも
あの時点ではできたはずだった

◇◇◇

終焉は突如として現れ
もはや抗うこともできない

ただただ
現象の向かう方向に身をゆだねた

雷鳴の間を縫うように
腹の虫が鳴く



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神妙な会議中におなかが鳴る経験、
ありませんか?(笑)

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