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火星人が見た景色
写真は火星探査機「キュリオシティ」が撮影した火星の夕陽。そう、火星から見た夕陽は青い。ということは、察しのよい方ならもうおわかりのように朝日もまた青い。その代わり日中の空の色は青空ではなくて赤味を帯びたクリーム色だ。
火星人。それは科学によってすでにありえない存在にされてしまったけれども、もしも彼らが実在したとしたならば、青い朝日や青い夕陽を美しいと思って、ボクらが地球でそうしているのと同じように、その手を休めてウットリと見つめていたことだろう。
朝。青くクールな朝日がしだいしだいに赤みを帯びていって空はゆっくりとトマトポタージュみたいな赤いクリーム色に変わっていく。そして夕方になると1日の終わりを告げるかのように、あるいは光が静かにクールダウンしていくように、太陽はあたりを青白く照らしていく。それはボクらが地球から見つめる赤い夕陽よりも1日の終わりにふさわしいのかもしれない。青くてクールな幕引きだ。
そして火星の1日は24時間40分。地球よりも40分ほど長い。火星人たちは毎日、毎日、ボクたち地球人よりも40分長く生きていたということ。それはいったいなにを物語っているのだろう。40分。大河ドラマ1本観るには5分ほど足りないけれども。
「愛おしき火星人序曲 春の唄」より
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