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せとうち旅日記 #3 岡山・倉敷編
#2 尾道・しまなみ編からの続き。
旅を乗り継いでやっとのんびり。
岡山でひとり。ひとり旅編。
よく知らない街でとくに予定がない、の状態。
そろそろ旅の記録を整理したいな〜と思い始める
6日目 11/7(月)
☀️ さすがはれの国おかやま
朝
岡山のビジネスホテルで超ゆっくり支度して出発。
朝食付き12時チェックアウトはありがたすぎる〜
誰かと一緒に旅してるか、ドミトリータイプのゲストハウスかだったから「個室、ありがて〜〜!」という気持ちになった。自分ひとりだけの空間があるってありがたすぎる。ありがたさを存分に生かして、荷物をポンポン机とかベッドに放り投げたり朝シャワー浴びてそのまま全裸で部屋に出てきたりPodcast大音量でかけて爆笑したりしながら過ごした。ひとりの空間って最高〜。
基本人間好きなんだけど、旅行中っていろいろイレギュラーなこととか刺激的なこととか多くて疲れるから、全くのひとりきりになれる空間って貴重でマジありがたい。
昨日まで目の奥がアホみたいに重くて夜になると疲れ果てて不可抗力で眠いみたいな感じだったけど、目覚めてやたらスッキリしてた。
蒸気でホッとアイマスクのおかげ?めぐリズム大感謝。
全身白い服を着て出発。
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奥に岡山城が見えた
散々爪が伸びてて、各所に引っ掛けてぼろぼろになってきてたので、ビジホで爪切り借りて爪切った。
ずっと家では100均で買った爪切り使ってるんだけど、ちょっといい爪切り使うと切れ味が全然違くてキレ〜イに切れるので、爪切りちゃんといいやつ買おう…と度々思う。短く切り揃えたの久しぶりだけど、すっきりしていいね。
昼
岡山城と兼六園へ。
岡山城は11/3にリニューアルオープン(城にこの表現合ってる?)したばっかりらしくて、月曜なのにやたら沸いてた。そういや高松で会った夫婦も「岡山城に行く!」ってテンション高めだったが、あれはオープンしたてのところに行く!っていう熱量やったっぽいな、なるほど納得。
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瀬戸内の11月は永遠に晴れなのでは?
岡山城は別名烏城と呼ばれるらしく、外壁の黒いのが特徴らしい。
戦国時代の小早川秀秋とかその辺の武将が城主だったとからしい。オープンしたてだけあってかなり輝いてた。後解説がやたら熱量高めで充実してて、岡山城は珍しく不等辺五角形の土台で、黒の外観で金の鯱鉾付きの豪華な城なのに食糧庫(塩蔵というらしい)が付随しててさらに珍しいという代物らしくて、城ぜんぜん興味ないけど、城ファン的にはアツいんやな〜ということが分かった。
戦国武将それぞれのヒストリーみたいなコーナーもあって、誰が誰と親族だった…とか熱心にみてるおじさまがいたけど、ウチは全くその辺興味ないな〜治水の話は結構面白いな〜とか思いつつ一通り鑑賞。
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城見終わったくらいでお腹すいたので、近くのうどん屋へ。うどん大好き〜イェーイ。
うどんの麺が1センチくらいある?ってくらい太麺でコシがあって美味かった。
とり天も3,4つ付いててボリューミーだった。
食べてると、仕込んでたうどんが出払ったらしく「今うどん打っとるけぇ、ちょっと遅くなってしまいます」と言っており、オ〜広島弁!、うどん打ってるシーンが見れてラッキーだった。
旅行支援クーポンが使える店だったので実質ただで食べれた。
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うどんでお腹いっぱいになってそのまま後楽園へ。
道中、「おかやま菊花大会」なるものがやっていたので、菊?まぁ興味ないが見るか…と寄ってみる。
これが意外に面白くて、菊の生け方?にはそれぞれ名称があるらしく、なかなか奥深かった。
でかい菊の花壇のコンテストもあるらしくて、
菊っていかにも仏花だし渋いな〜と思ってたけどこんな豪勢にできるなら自分の葬式でこんなふうにやるのもアリやな〜と思うなどした。
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ここ以外で見ないであろう文字列
からのやっと後楽園。
金沢の兼六園行った時も思ったけど、私、庭好きだわ〜
庭、いいね、いいね、ひたすらいいね〜
芝生が綺麗なのと水が流れてるのと薄青の晴れた空と、生き返るわ〜〜無限にここでのびのび出来る。
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水が流れてるのがとくに良い
「これ、足湯?湯じゃないから足水か、あ、でも入れないんだ〜」と言ってる一団がいて、完全に共感。「当時の武将たちは庭見物の休憩でここで一休みした」と説明書きがあったが、ぜったい足水してただろうな〜羨ましいぜ…と思うなど。
自分が大富豪になったらこの庭作りたい。
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こんなの良すぎるだろ〜
調子乗って松ぼっくり拾ったらまだ落ちたてだったらしくて、松ヤニが手にペタッとついてしまった。
ウェットティッシュで拭いたけどしばらく手がいい匂いになった。いわゆる森林浴の香りというのは松ヤニの香りに似てるということが分かった。
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庭、よすぎていろんな東家でとりあえず一休みして結局1,2時間いた。
時間が無限にあるって最高〜。
岡山市は城周辺に結構美術館とかあるのだけど月曜日は休館日のところが多く(夢二美術館も岡山市美術館も休み、招き猫美術館はタクシー20分くらいでちょっと遠いので断念)、これ以上見るところ特にないな……となり、日の高いうちに電車に乗って倉敷へ。(岡山、空も道も広くていい街だけど普通に地方都市なので観光地としての見所はそんなにない。)
岡山〜倉敷は15分くらいで意外と近い。
16時半ごろ倉敷到着。ちょうどよく小さめのそこそこ栄えてる地方都市という雰囲気で早めに来て正解〜!
毎日違う宿に泊まるのに疲れたのもあり、この街に2泊します。一人旅の醍醐味。
駅から15分ほど歩いて宿へ。美観地区にあるゲストハウス、かなりイケてる海外のアパートみたいな感じ。良い。chelmicoかかってたのもhappy。ロビー兼カフェになってたのでここで明日以降暇な時間潰そ〜。
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地下一階がイケてるカフェバー
夜
17時すぎるとだいたいの土産物店は閉まってるので、宿でごろごろしてから夕食のために駅前へ戻る。
まだ昼のうどんでお腹そんなに空いてないので夜の美観地区を散歩。奇しくも満月で、天気に恵まれすぎ〜!感謝!という気持ちになる。
観光地の夜の静まり返った感じも結構いい。
京都の四条あたりと水路沿いの感じが似てるな。
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駅前直結でアリオがあったので、いかにも地元民ぽい雰囲気をかもしつつウロつく。11月とはいえ結構日差しが強くて日々日焼けを感じてたのでココカラファインで日焼け止めを買う。駅前にガチャコーナーがあったので回す。
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商店街の串カツ屋がいい感じだった(かつ旅行支援クーポン使える店だった)ので入る。
串カツとおでんを食べる。おでん、この旅で結構食べてるな……東京戻っても多分食べる。
おでん、頼んだやつがちょうど全部ラスイチやったぽくて次の人が頼んだ具がことごとく売り切れです…となってて内心ごめん🙏という気持ちに。しかしうまかった。
うずら、だいこん、倉敷とうふを食べた。
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宿に戻って旅の記録を整理しようと思ったけど疲れ果ててヘトヘトになってしまってすぐ寝た。
***
旅、かなりマイペースにゆっくり巡ったつもりでも、いろんなものを見てて書くことが大量にあって、結構詰め込んだな〜という気分。
話し相手がいないと余計に思考が自分の頭の中でぶくぶく溢れてるので文字に吐き出すとかなりのボリュームになるな。
ひとり旅、とにかく何者でもない開放感がすごくて、広い場所に出たらつい鼻歌とかしてしまう。
電車とかに乗る度に思うけど、この乗り合わせてる人々と、今後の人生でまた巡り合う可能性はほぼないんだろうな〜とかなりいい気になる。
***
夜の観光地歩いてて思い出すこと。
小学生だった頃に家族旅行で宮島に泊まった時、夕方宿にチェックインした後、どうしても買い損ねたもみじまんじゅうを食べたくて一人でお土産屋さん街に戻る!と言って夕方街に出たものの、五時を過ぎてて軒並み店は閉まっていて当然もみじまんじゅうは買えず、さっきまでの賑やかさが嘘みたいに静かでどんどん日は暮れてゆき、スマホはおろかケータイも持ってなくて来た道も忘れすっかり迷子になって本当に途方に暮れたことがある。
幸い宿の名前だけ覚えてて、すれ違った若いカップルに、「なんとかってところに留まってるんですが、どうやったら帰れますか?」って聞いて彼らが親切に道を探してくれてなんとか帰れた。
今思えば薄暗い夕暮れの観光地で、年端もいかない女の子に突然声かけられて、座敷童みたいでちょっと怖かっただっただろうな〜
大人になった私はよく知らない街でよく知らない飲み屋にふらっと入ってひとりを楽しんでいるよ〜。
***
7日目 11/8(火)
倉敷編、ひとりだけど、ひとりだから無限に書くことが次々湧いてきて無限の文字数になる。
朝
8時起床。マジ健康的。
シャワー浴びて着替えてゲストハウスの朝食。
サンドイッチとグレープフルーツジュース。
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オレンジジュースじゃない「あえて」感が私の好きな人種ぽさがある
吹き抜けのかなり居心地よいカフェで、ここに2泊にしてよかった〜とのび〜っとする。
こういうゲストハウスってセンスいい本が並んでたりするよね、こういう開けたサードプレイス的な場所のオーナーになって自分の趣味の空間を半分仕事として作るのって楽しいだろうな〜セカンドライフでやりたい。
大原美術館を思う存分時間をかけて巡る。
セガンティーニ『アルプスの真昼』が特に気に入った。以下、見ながら書き留めた感想。
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高原の夏の景色。
白樺で、奥の山脈には雪が残ってる。
高原だから夏だけど涼しくて薄手の長袖がちょうどいい。
ちょうど真昼、太陽が真上から差しているので日陰はほとんどないから麦わら帽子を被っている。
太陽は近いけれどクラクラするほどではなくて、それは吹き抜ける風が涼しいから。
ヤギ(もしくはサマーカットの羊)は無邪気に草を食んでいて、女は木にもたれて一息ついている。
ヤギたちは女の目の届かない、でもすぐそばの後ろ側にたむろしている。
一匹はこちらに構ってきていて、だけどわざわざこちらから構うほどではなく、女はヤギに横目で視線を投げかけている。
変わり映えのないいつもの風景。
それにしても印象派の影の色のあかるさはなんて綺麗なんだろうなぁ。
よい記事があったので貼っておく。音声ガイドはあんまり得意じゃないので借りないんだけど、気になった作品はメモしてググると大体誰かがいい解説を書いてくれてるのでありがたい。
大原美術館は、日本で最初の西洋美術館らしくて、規模は中くらいだけどひとつひとつの作品が大切に展示されていてとても見応えがあった。
個人的にはジャコメッティが好きなので、初期の作品と後期の作品が両方あったのがうれしかった。ちょっとスケッチしたりしながらじっくり見た。
絵、うまくなりたいな〜。じっくり見れて大満足。
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昼
美観地区をふらふら歩き、かも井という和食処が良さげなので入る。
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ほっこりうまい
旧大原家住宅にも入る。
4年前くらいにオープンしたての比較的新しいスポット。
ぜんぜん混んでなくてゆっくり見れる。
スタッフさんも押し付けがましくなく、でも丁寧に説明してくれて優しい。
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ここの庭も最高だった……。
街はそこそこ観光客がいたけど、ここに入るとシン…としていて別空間みたい。
15分くらいぼ〜っとひとりきりで庭を眺めていた、贅沢……。
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その後、街を散策する。
備前焼の店入ったらNiziUのmake U Happy 流れててウケた。(その後すぐユーミンに代わって安心したけど、それもなんか若い人のカバーバージョンとかでちょっと浮いてた)
客引き体質なので、店は先客いなかったけど私が入ったらおばあちゃんたちが続々入ってきた。
17時前に一旦宿に戻ってひと休みする。
夜
(後で追記する)
どうしてもピザが食べたくなってピザの店を探す。
・皆既月食
月食を走って見に行くバイトのお兄さん
月食デート、宅飲みの口実になる説
8日目 11/9(水)
☀️ちょっと肌寒い、日差しがまぶしい
朝
(後で追記する)
7時起床。
ランドリー回してシャワー浴びて片付けて出発。
メインどころは昨日までに見切って、美観地区もだいぶ見慣れてきた。
もう出てもいいんだけど、それでもまだちょっと気になるな…というところが数カ所あるので見てお昼食べて出るかな〜というつもりで回る。
・倉敷市立自然博物館
幼虫のフリーズドライ
展示物への愛
地方の博物館だいすき
・倉敷市立美術館
隈研吾建築の美しさ
・倉敷国際ホテル
倉敷、とにかく建物がいい
昼
初日夜に商店街で通りかかって気になってたとんかつかっぱへ……行ったものの店の前には人だかり、予約リストは2ページ目まで埋まってるだと…!?途方に暮れてひとまず名前を書き、すごすご商店街を進む。
喫茶Kという喫茶店を見つけて吸い込まれるように入る。日替わりランチを頼む。
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箸で食べるナポリタンの美味いことよ〜。
カフェのライスってちょっと乾いてて美味しくないことあるんだけど、もちもちふわふわでごはんすら美味しい。奥の春雨サラダもおいしい。みそ汁も美味しい。メンチカツとクリームコロッケもおいしい。食後の紅茶も言わずもがなおいしい。
これで名店らしいとんかつかっぱへの未練は完全に絶たれた。大満足。
もう思い残すところはないな〜倉敷、大満足したよと呟きつつ、14時頃倉敷を出て呉へ向かう。
山陽線をひたすら西へ進む。
山陽線は鈍行でもいわゆる特急みたいな前向きの座席なので、外の景色がよく見えてよい。
ただただ乗り続け西へ進むのみ。
天気が良くてひたすら暇。
ひとり旅になると暇かなと思ってたけど、のんびり見たりとかゆっくり歩いたりしてるとそれだけで充分時間が過ぎて夜になると疲れてすぐ寝てしまい意外と暇な時間がなかったので、この旅が始まってから今初めてやっと暇だな〜という気分。
旅の暇な時間に読もうと思って全く開いてなかった文庫本をやっと開く。『暇と退屈の倫理学』を読む。
乗り続けるうちに高校生の下校時刻になる。
通路並んで向かいの席に、まず男子高校生2人。ふたりともスマホゲームをしてる。
彼らと入れ替わるように女子高校生2人。英語の宿題のワークをしてる。私も登下校の電車は何かしらの課題とか単語帳とか見てたなぁ。
乗り換えてお隣に女子高生。ライブ配信見ながら笑いを堪えている。分かるぞ。
斜向かい、おそらく男子中学生1人。窓枠にもたれて爆睡している。部活帰りとかかな〜おつかれさま。
鈍行はとろくてもう座り疲れたよ〜うぇ〜と思い始めたけど、こういうのを眺めてると、私もちょっと地元民になったような気がして楽しい。
新幹線は目的地に用事がある人ばっかりだけど、電車の中には生活がある。
いい街だったな、いつかまた来たい。
倉敷編、おしまい。
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今日も夕陽がきれい
***
旅の記録を文字に起こす時間と気力が不足していて、それを埋めるように写真を撮りまくっているので、写真がすごい枚数になっている。
一枚ごとに書きたいことがたくさん出てくるので日記を書けども書けども追いつかないぜいたくなパラドックスに陥っている。
***
#4 呉・広島編へ続く。
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