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慰めてもとめどなく泣く子を見守れますか? --- HSCの感受性

今回は、たなかともこさんに泣かされた。

息子君が小さかった時
「言葉が遅くて、伝えたいことがうまく言えず、よく泣いていた」という。
ウチも同じですよ!特に次男ね。
下の子って、言いたいこと言えないうちに
■親は矢継ぎ早に見当はずれの質問してくるわ
(挙句の果てにはキレて、いい加減にしなさい!だの、
あきれるだのするし ←それ私のことです。)
■上の子は下の子をバカにしてみたり勝ち誇ってみたり

ほんとツラいと思うのよ!(ごめんね次男!)

白状すると、私は下に弟がいたから
「おとうと、泣いてばかりでバッカみたい」って見てた疑いが強い・・
(あまり記憶にないのだけれども・・)

そして、泣かれる親もツラいです。
何が望みなのか、言ってくれなきゃわからんて!
ただただ泣かれてもなぁ。
ママ友の名言「泣く理由は3つ。おなかがすいてる、疲れた・眠い、トイレ行きたい。」・・なんかを武器に乗り越えるわけですが、ともこさんちの息子君みたいに、ひねった理由「お母さんの隣に座って食べたい」なときもあるわけで・・

そして、私はHSPっぽいところがあるので
実は、小さい子の
「うまく言葉にできなくて歯がゆい」気持ちもよく分かるのだ。

HSP = highly sensitive person 繊細・敏感・感受性強いタイプの人
HSC =上記のコドモ (child) バージョン

(子供の頃は、「自分て、泣くと止まらない意気地なしなんだよな」くらいに思っていた。HSPを知ったのはここ数年。)


「どうして」と聞かれると、口ごもったまま泣いてしまうようなことはよくある。
さらに困ったことには、
オトナに慰められると、泣き止むどころか感情があふれ出してもっと泣いちゃうという・・。もっと言うと、「いつまでも泣いてるから周りは困ってる」という事実にも気づいており、情けなさでさらに涙が出るという悪循環。


‥ * ** *** **** *** ** * ‥


例えば、私は小学生(おそらく低学年)の頃、一家そろってハイキングに行く道すがら、なんてことない木の枝というか棒切れを拾って、手に持ってずっと歩いてました。
自宅から車で数時間、車も人もほとんど通らない田舎の舗装道路。
そのハイキングが終わって車に戻り家に帰るとき
既に愛着がわいてしまった棒切れを捨てたくなかった!
そんな年齢でも、わかってはいる、何の変哲もない木の枝。

運転もできない地図も読めないし今どこにいるかわからない子供にとって
ただただ親に連れられてきた場所。
「自力では2度と来れない」感が強かった。
(今ならおおまかに、どこだったのかわかる)
そして、コドモならではの鋭い感性のなせる技
「あの日、あのメンバーで、歩いたあの時間」は
この宇宙で未来永劫もう二度と戻ってこない唯一の体験だ
ということを分かっていた。
同じルートを別の日に歩いたとしても
やっぱりあの日あの時は一度だけだ。

(大人だって理屈では分かるのだけれども、感性が鈍ってて「人生にたくさんあるハイキング、うんざりするほど繰り返される日常の一コマ」程度にしか思わなくなってるし、あまりにも強い感情については「その場で感じ切らずにふたをする」技術が身についてしまっているからね・・)


今日の思い出を永遠に残したい、というのとも少し違うのだが

(「永遠に忘れないあの日」みたいなドラマティックな体験ではない、
気持ちよく晴れた日に、道端の草花や、放牧されている牛なんかを見て「〇〇だね」と言い合って、母の手製の弁当を食べて、また歩いて帰ってきただけ。そんな何気ない一日。)

あの時間を手放してしまうことが名残惜しかったのだ。

そんな、どうしたって忘れちゃうような何気ない時間が積み重なって
永遠に時は続いているコト、その荘厳さに打たれ、
茫漠と広がる大宇宙の中の自分のちっぽけさを思い、
寄る辺ない不安や切なさと、その対極にある
いま過ごしたあたたかい時間を慈しみ、自分と家族をいじらしく思う気持ちが入り混じっていた。

そんなこと、絶対あの時の私の語彙力では説明できなかった。


・・自分が親の立場だったら、
そういう感情に打たれ、無言で木の枝を握っている子を見て
「疲れたんだろう」とか「つまんなかったのかな?」「空腹?」とか、その程度の想像しか働かないんだろう・・


‥ * ** *** **** *** ** * ‥


だから、小さい子供を見くびってはいけないのだ。


けれども、親として、そこまで忖度してたら生活が回せないよなぁ
という下世話なキモチも持っている。

(私の親は、あまりそういう時にギリギリに詰めよって捨てさせたり、理由を説明させたりしなかった。
「とっておきたいんだったらスキにしなさい」
くらいだったと思う。・・私なら子供とバトってしまいそうだ・・)

「放っておくしかない」ことが実は親子の間にはたくさんあるのかもしれない。
気にかけつつも、時が解決するまで待つ。
実践はちっともできてないけれども、書き留めておこうっと。



今思うとあの時はこうだったんだよね、って思い出、ありますか?

最後まで読んでいただいてありがとうございます!