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ローカルコワーキングのIndie Operatorという存在〜独立しつつ連携するということ

最近、コロナの少し前からかな、海外のコワーキングニュースを見てるとやたらとバカでかいスペースの話が目立つ。やれ、どこそこがどこそこを買収して全部で何ヶ所になっただとか、床面積が何スクウェアフットになっただとか、そういう話。

規模の大きいところはずっと拡張し続けようとする。この業界(という言葉も嫌いだ)に大きな資本が入るようになったのは、社会のニーズが高いと判断されているからで、それはそれで喜ばしいけれど、一方で小さな町(ローカル)にもニーズはありそこならではのカルチャーを持つ小規模なコワーキングがそれぞれに創意工夫して頑張っている。

全部、ひとつにする、つまりパイを寡占しようとするのではなくて、それらが独立しつつ相互に連携してパイを分け合うほうが、人の流動性を促しコラボの機会を増やすという意味でコワーキングの理念に適っている。

不動産ビジネスの論理でやるか、それともローカルをサステナブルにするコミュニティとしてやるかの差、というか。比べるのもおかしな話だけど。

ぼくは規模よりもヒトとコトを大事にするコワーキングでありたいし、そういうコワーキングをサポートしたい。いずれにしろ、最近の海外情報は本当にツマラナイ。

ただ、Pauline Roussel氏が毎週送ってくれるニュースレター、あれは読み応えある。それは、元々、この本から始まっている。

コロナ前に世界の48の町の425のコワーキングスペースを訪ね、その中から250スペースをピックアップして紹介している。350ページあってズシリと重い。昨年、この本からテーマを決めてオンラインで月一回勉強会していた。

で、コロナ後、そのコワーキングがどうなっているかのインタビュー記事を配信していて、海外のリアルなローカルコワーキングの様子が判って参考になる。

それと、ちょいちょい引き合いに出す、Cat Johnson氏もほぼ同じ志向だと思う。

この方は、コワーキングマネージャーのための講座やサークルをオンラインでも行っていて、ワーキングコミュニティのノウハウについては常に要チェックなヒト。

先日、彼女のニュースレターを読んでたら、コワーキング運営者のことを「Indie Operators」と呼んでいた。大きな組織ではなく、小さくとも独立した運営スタイルを持ち、そのコミュニティ固有のカルチャーを育む役割を担うオペレーター(マネージャー)という意味だろう。

この呼び方はいいな、と思った。ぼくも「Indie Operator」だし、ぼくがサポートしたいのも「Indie Operators」だ。

時代の大きなトレンドは無視しないけれども、それに過剰反応して右往左往する必要はない。むしろ、他と違う、ということ。自分たちが機嫌よく活動できるコワーキングを自分たちで育てて継続していく、ということ。

それが一番いいと思う。

※Top画像:Ewan Buck

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