窮鼠は猫の威を借るか
ごきげんよう。
サムネイルはハヌマーンの名盤、「World's System Kitchen」のアートワークです。
今回、その場所に足を運びました。(現在の写真がこちら↓)
リリースから13年。木は成長し、ビルも増えました。対照に黒ずんだ史跡からは、滅び廃れていくものの侘しさを感じます。
実際に行って良かったと思っています。当時からの変化を感じられたのは勿論ですが、画角に収まらない周囲の風景まで楽しめた点が面白かったです。
あの位置から180°視点を変えると、こんな風景が広がっていました。
大阪城がそびえ立っています。ジャケットには無い気付きです。アートワークを選定するにあたって、大阪城の反対の風景にするあたりが山田亮一らしいなと思いました。
これが意図されたものであったとして、彼は強権のメタファーとしての「城」から離れていくイメージでアートワークを選定したのでしょうか。或いは、いわばエゴの集積である作品という「城」から、外界を初めて見た(リスナーに向けて発表した)時の視点を表現しているのでしょうか。
そんなこと、本人は微塵も思っていないのかも知れませんね。やたらと考察したがるマニアのタチが悪いと言われる所以です。
何を伝えたいかと言うと、物事は多面的に捉えることで新しい発見があるということと、考え方ひとつで眼前の出来事がプラスにもマイナスにも転じ得るということです。
ですので、恋人に向けた愚痴なんかを聞かされた日には、是非相手方にも話を伺ってみてください。どっちもどっち、みたいなことはよくあります。
それから、やはり「城」は自分で納得のいくものを作っていきたいですね。自分の好きを漆喰にして、情熱を石垣にして、自信満々の自分で城主になれれば、それに勝る喜びはありません。
他人の城から逃げる風景も、自分の城から眺める風景も、実はそんなに変わらないものかも知れませんよ。どう捉えるかは自分次第、というお話しでした。
P.S 花粉から逃げたいです。
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