子育てに挑戦!

30歳になり、待望の第一子が生まれた。結婚してからの数年、子どもを持つことを心待ちにしていたが、実際に育児を始めると、不安や戸惑いが次々と押し寄せてきた。
初めての夜泣きは、予想以上に過酷だった。赤ちゃんが泣くたびに、妻と交代で授乳やオムツ替えをする日々。特に夜中の泣き声には、心が折れそうになることもあった。あの時、「本当に俺に育児ができるのか?」と何度も自問自答した。しかし、周囲のサポートが支えになり、少しずつ乗り越えていくことができた。
ある晩、深夜の2時。子どもが泣き止まないまま、疲れ果てていた私が、どうしようもなく途方に暮れていた。その時、ふと、子どもを抱っこしながら、ゆっくりと歌を歌ってみた。自分でも驚くほど、声が自然に出てくる。「君がいるだけで、嬉しい」と歌い続けるうちに、少しずつ泣き声が収まっていった。子どもが私の声に反応してくれた瞬間、心が温かくなるのを感じた。
育児を通じて、忍耐力が身についた。トイレトレーニングや言葉の発達、さらには「イヤイヤ期」にも直面した。最初は苛立ちを覚えたが、子どもの成長に寄り添うことで、自分も少しずつ成長していると感じられるようになった。子どもの成長を共に喜び合える瞬間が、私にとって何よりの幸せだった。
また、子育てを通じてコミュニケーションの重要性も学んだ。子どもが何を考え、感じているのかを理解しようとする姿勢が必要だと気づいた。子どもとの遊びの中で、彼の気持ちを尊重することが、より深い絆を築くことにつながるのだ。
今では、子どもと過ごす時間が私の生きがいになった。子どもが笑顔を見せるたびに、その笑顔が私の心の疲れを癒してくれる。自分が父親としての役割を果たせている実感があり、彼にとって必要な存在であることに感謝の気持ちでいっぱいになる。
振り返ってみれば、育児は単なる挑戦ではなく、人生を豊かにしてくれる貴重な経験だと感じている。30歳という年齢で新たに挑戦した子育ては、自分自身を見つめ直す機会を与えてくれ、これからも子どもと共に成長していけることを楽しみにしている。

#挑戦してよかった

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