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管理栄養士の私が1年間介護士を経験して感じたこと

管理栄養士の国家資格を取得していますが、新卒入社は有料老人ホームでした。
しかも、お食事の管理、栄養の管理をする栄養職ではなく介護職です。

これは私が選んだ道でした。
なぜ・・?と思う人が多いと思います。

私も最初はそこまで深く考えていませんでした。
介護職を経験した後に、管理栄養士職に就いて、思ったことや経験したことを記事にしたいと思います。いつもの国試対策とは全く関係なく申し訳ないですが、興味があれば読んでみてください。

新卒就活で考えていた事

私は新卒就活でいくつかの病院、企業(給食受託会社)、介護施設を受けました。
グループ病院は新卒を一括で採用(大人数採用)しますので、早い時期からあります。私の時は6月に全職種の説明会があり、その後に選考でした。
7月には内定をもらっていたと思います。
病院見学をしていて、やはり病院の栄養士は難しい・・・。
大きい病院では、20人程度の管理栄養士が居るところもありました。
そんなたくさんの同職種がいてうまくいっているのか・・気になりましたし、私は集団で業務を進めることが苦手、雰囲気が良くないところだと感じ内定辞退をしました。

かなり殺伐とした雰囲気だったんですよね。栄養科の事務所内が。
就活を進めていて自分のことですが、分かったことがいくつかあります。

・大人数の同職種で仕事をすることは難しそう(自分の性格的に)
・病棟やフロアでは当たり前ですが、事務所内やスタッフ間である程度雰囲気が良くなければやっていけない

という事がわかりました。
その時点で気づいたことです。
もちろん、今後で色々と自分の本当にやりたいこと、行きたい場所が明確になってきますが、それは転職活動記事でお伝えしたいと思います。

新卒時に介護職を選んだ理由

私は、管理栄養士として業務をするうえで、

・利用者の顔と名前が一致しない。
・利用者のADLや認知機能、状態がわからない
・介護職と関わるのにどうしても気を遣う、一線を置いてしまう

ということがあると確信していました。
介護の現場では、介護職が中心となり利用者のケアに当たります。
看護師や管理栄養士調理師、ケアマネもいますが、主で動いていくのは介護職です。
介護職を経験すれば、上記の3つは確実にクリアできるだろうと思っていました。
いざ、厨房、栄養科として給食管理、栄養管理をするとなると、上記3つがクリアできているだけで業務効率は上がるし、何よりお互いに気持ちよく仕事がしやすいと思っていました。

これが1つ目の理由です。

もう1つが、

実際に介護を経験する。
管理栄養士として、机上の単語を並べる人間ではなく、実際に見て対応するという経験が必要だと思っていました。
例えば、褥瘡は仙骨部、踵骨部等に発生しやすいですが、実際に高齢者の骨の出っ張りを見たことありますか?
写真でだけ?イメージは出来るだろうけど、やはり実際に見た方が良いですね。
認知症の方への食事介助は出来ますか?食事と認識してくれない、失行によって食事が開始できない。口腔内溜め込みが見られる。このような対応はどうしますか?

介護職でも分からない人は多いと思います。
このようなことを実際に対応・経験するだけで管理栄養士として栄養管理を行うとなると説得力も違います。

管理栄養士の皆さんはどこまでできそうですか?
こういった経験に基づいた知識・技術は教科書や参考書では見当たりません。
経験してやっと身につくのです。

私が介護職をやっていて良かったことは、以上の2つになります。
これから先、ずっと介護業界で生きていくのであればお勧めします。
介護業務を知っておくと、業務の幅は広がりますよ。
栄養マネジメントの重要性が高くなり、栄養マネジメント強化加算が算定できるようになりました。

週3回以上のミールラウンドが必須となりましたが、食事の姿勢を直す手立てを考えるのも管理栄養士が中心となります。
特養は車椅子で食事をされている方も多いですが、車椅子は移動するもの、座って何かをするのには適していません。
食事もしやすい・・ということはないのです。
そんな方へ足台を作成したり、机の高さを調整したり、これもミールラウンドで確認します。

良い意味で管理栄養士としての業務幅が広がっている今、あなたはどのような管理栄養士になりますか?

特養の話も時期が来たら、してみようかな。と思います。


本日はこの辺までにしましょう。

☆はにわ☆

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