私の取引手法 2023年4月改訂版

私は常に一つのFX会社でオーストラリアドル円(以後AUD/JPY)を買うと同時にニュージーランドドル円(以後NZD/JPY)を同じ数量売るというポジションの持ち方をします。これとは逆にAUD/JPYを売ると同時に同じ数量のNZD/JPYを買うこともあります。(ポジション=売買を行った後の未決済の状態)

FX用語で両建というのがあり、これは同じ通貨ペアの売りと買いのポジションを同時に同数持つことです。私は異通貨でそれをやってます。言ってみれば異通貨間両建ということになります。

同一通貨であれば買いポジションと売りポジションを同数同時に持つと、どんなに相場が動いても損益は発生しません(実際はスプレッド分損する)。なぜならその通貨が上がれば買いポジションに利益が発生し、同時に売りポジションに同額の損失が発生するので損益は動かないということになります。

異なる通貨であれば為替レートの上がり下がりのタイミングや規模は異なるので、そこには損益が発生することになります。AUDとNZDは兄弟通貨と言われるように同じような動き方をしますが、同一通貨のように完全裏表の関係ではないので利益も損失も緩やかではあるが発生します。私はそこを狙ってます。

例えば、AUD/JPYを5万ドル買いのポジションで、NZD/JPYを5万ドル売りのポジションで持っていた場合、AUD/JPYとNZD/JPYが同じく1円上がったらAUD/JPY買いポジションに5万円プラス、NZD/JPY売りポジションに5万円マイナスが発生するので差し引き損益は発生しません。ところがAUD/JPYが1円上がって一方NZD/JPYが50銭しか上がらなかった場合、AUD/JPY買いポジションに5万円の利益が発生しNZD/JPY売りポジションに2万5千円の損失が発生するのでその時に両方とも同時に決済すると、差し引き2万5千円の利益を得ることができます。

なので私の取引の指標はAUD/JPYとNZD/JPYの差(以後ターゲット数字と呼ぶ)が大きくなるか小さくなるかであって、単一通貨ペアの上げ下げは私の利益上あまり意味がないことになります。もちろんターゲット数字の行方を予想する際の材料として重要なのは言うまでもありません。

2021年5月3日現在8社のFX会社で取引を行っており、そのうち4社でAUD/JPY買NZD/JPY売のポジションを持ち、他の4社でAUD/JPY売NZD/JPY買のポジションを持ってます。これはある意味FX会社間でも両建の様な状態でポジションを持っていることになります。各ポジションは例外を除いて同数なのでAUD/JPY買NZD/JPY売のポジションの会社に1万円の利益が出ればAUD/JPY売NZD/JPY買のポジションの会社に1万円の損失が出ることになります。

現在利益が出ている会社はありませんが、ターゲット数字が上がっても下がっても利益が出るようになってます。そして利益が出た会社は折を見て決済し利益を確定します。決済後再度異通貨両建のポジションを持ちます。
ターゲット数字が大きくなれば利益が出るAUD/JPY買いとNZD/JPY売りのポジションを同時に持つか、ターゲット数字が小さくなれば利益が出るAUD/JPY売りとNZD/JPY買いのポジションを同時にもつかは相場の流れを見て決めます。他の会社は利益が出るまでステイすることになります。損失が出ていても決済してしまう「損切り」は余程のことがない限りやりません。

普段の状態は8社すべてに含み損が発生してます。為替相場の波が発生することで上下どっちかのポジションに引っかり利益がでます。

分かり易く表現すると「波力発電システム」です。

下のグラフが直近約4年間のターゲット数字の推移です。

ターゲット数字の推移

御覧のように大きな波と小さな波が発生しています。利益を出すためにはこの波にうまく乗れば良いのです

水位(大きな波)が上がっても下がっても、波(小さな波)が高くなっても低くなっても利益が出るように、水位が上がるか波が高くなると発電する発電機(AUD/JPY買いとNZD/JPY売りのポジションを同時に持ったFX会社)と水位が下がるか波が低くなると発電する発電機(AUD/JPY売りとNZD/JPY買いのポジションを同時に持ったFX会社)をできるだけたくさん広範囲にばら蒔いた状態を「波力発電システム」と呼びます。

FXを始めた当初はドル/円(USD/JPY)をメインに取引してました。その結果買ったら下がり、売ったら上がりの繰り返し。相場は私の買い目を見張っていてわざと逆方向に動いているのではないかという感覚に陥ったことが何度もありました。

それと小さな利益、大きな損失。少し利益が出たら下がったらどうしようと売ってしまい、損失が出たら、損失がなくなるまで待とうと手放すタイミングを逃して大損する。等々FXのガイドブックに載ってる絶対やってはいけないFXありありを見事に実践してました。その結果、当然のようにマイナスを積み上げていたのです。 .

上記の手法で取引してみると、相場が急落するときはAUD/JPYもNZD/JPYも同時に急落する場合が多いので、ある程度余裕ある資金管理をしていれば、強制ロスカットの可能性がかなり低いというのが肌でわかってきました。そのかわり一瞬でがっつり儲かるということはありません。

この手法の最大のメリットは「精神的安心感」ではないでしょうか。単一通貨ペアで取引してたときは相場の上がり下がりが怖くてチャートに釘付けになってました。これにしてからはチャートはそれほど気にならなくなりました。もちろん重要指標の発表の時は注目するけれどそれ以外は2時間に一回確認すれば良いという感じです。夜間も週末もそのまま放置。飽き性でビビりの自分が5年も続けられてる要因だと思います。

実はこのポジションの持ち方はAUD/NZDの通貨ペア取引と同じ意味です。しかし、意味は同じでも違いがあるのです。ひとつは数字のわかりやすさです。AUD/NZDは例えば1.05891と表記されます。これが実になじめない。AUD/JPYとNZD/JPYの差4円25銭の方が自分にはしっくりくるのです。

それとAUD/NZDを取引したことが無いのではっきりしたことは言えないですがスプレッドもこの手法の方が有利なのではないかと思います。
あと、AUD/NZDを扱ってる会社も少ないと思います。

FXが始まって現在に至るまで、ターゲット数字はおおよそゼロから13の間で推移しているようです。今後ターゲット数字がマイナス(NZD/JPYがAUD/JPYより大きくなる)になる、もしくは14を超える可能性がないわけではありません。

株式投資で投資していた会社が倒産し株券が紙くずになることがあるように、この手法でFXをやってもこのようなめったに起きないことが起これば強制ロスカットが発生して損が確定する可能性はあります。100%儲かるとは言えません。しかし、私がある事件が起きて思ったことは。「めったに起きないこと」で発生した損は長く継続して投資することで最後は取り返して全体を増やすことができるということです。要するにやめたら負けということ。

「ある事件」とは何か、それに対して私がどう対処したかはいつかどこかで公開したいと考えてます。
追記「波力発電システム全公開」に載せました。

私の手法をご理解いただけましたでしょうか。次から2021年の一年間この手法で取引した実態を公開します。日記のような形式になってますが所々でこの手法の運用方法、お役立ち情報みたいなものを書いてます。

最初のころは一日づつ書いてますが、正直最後の方は利益が発生しなければ特に書くこともないので数日まとめて書いてます。ご了承ください。

2023年4月7日現在。この手法で継続中。


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