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薬膳の世界の基本ルール・その2。身土不二。

身土不二とはその土地で育った、旬のものを食べることです。

私たちの体は自然の一部です。住んでいる土地の気候や風土の影響から切り離すことは出来ません。その土地で、その季節にできるものが、その土地を生きる私たちにとって一番よいもの、本来の力を引き出せる、と考えます。

冬の間巡りが悪くなった身体を目覚めさせる春。巡りをよくする香りの良い野菜、三つ葉や芹、紫蘇や、滞ったものの排出を促す春菊、菜の花、わらびなど苦味のある食べ物が適しています。

夏の養生は身体に熱と湿気をためないことが大切です。ゴーヤのような苦味の食品は熱を冷まし、水分を多く含む、すいか、うりなどで潤します。枝豆や空豆、とうもろこしなどは余分な水分をとるカラダのシリカゲルになります。

暑く蒸し暑い、夏から急に空気が乾く秋は呼吸器や肌などの乾燥対策が大切です。甘味と酸味が組み合わさった梨やカリン、ぎんなんやくるみ、白ごまなどがカラダを潤し、乾燥からカラダを守ります。

冬はカラダを温め、生命力を蓄える季節。人参、ジャガイモ、たまねぎなどの根菜類は保管が効くので冬場に重宝する上に、カラダを温めます。夏にとれますが、冬まで保管ができるカボチャも同様です。冬はほたて、鮭、ぶりやカニがとりわけ美味しいですが、海産物は生命力の下支えをするミネラルが豊富に含まれます。

今では一年中どんな食材でも手に入れることが出来ますが、季節に寄り添って食べることは自然の一部である私たちの体に最も無理をさせない養生です。

旬のものを旬のうちに。同様に、その土地でとれる食べ物、ということも大切です。

例えば、中国では寒く乾燥した新疆では温める羊を、暑く湿気が強い台湾では冷やす鴨を食べます。

日本でも沖縄の料理でよく使われるゴーヤや豚はカラダを冷やしますし、北海道でよく食べる鮭は温める効果があります。

(北海道料理調べてたら、ゴールデンカムイ読みたくなってきた・・・!)

シンプルに、季節の食べ物を、できるだけ近くのものを。また、できることなら、自分で作ったものを食べる。これが一番の食養生です。

もし、余裕があるなら食糧自給率上げてみませんか?

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