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2024.2.17②『IMONを起動、広くて明るい』


日記②です

トークショー『IMONを再起動(リブート)する』を聴きにいきました

ぼのぼのの作者、いがらしみきおさんの作品『IMONを創る』(1992年単行本化)を30年振りに復刊したことを記念し、テレ東京ディレクターの大森時生さんと、作家・ライターの品田遊(ダ・ヴィンチ・恐山)さんが話すトークショー

IMONを創るに関しては、恐山さんのコラムを読んでその存在を知った



私は1993年生まれなので、ほとんど同い年と言っても良い本ですね。この本を復刊するために書房を創ったという石原さんの熱意にグッときています

正直、一度呼んだだけでは内容を理解することが難しかった。読みやすいけれど難しい
(情報が脳にはいる為の侵入回路が整っていない感じ)

トークショーで本の話から派生した御二方の思考を聴いて(ああそういうことなのか)と理解することができた気がする……ほんの少しだけど

インターネットに浸かっている時間が長ければ長いほど回路は整っているのだろうか?

いやでも
うんうん、わかった!(…フリをしているだけです)=IMONの出発点だと本冒頭でも書かれているので、素養はあるはず。本当はIMONについて分かってます

会場を見渡すと、本に付箋を貼り熱心に読み込んでいる方もいた。かっこいい

昔、お世話になった人には「本は7回読め」と言われていた。1度だけで理解できると思うなおこがましいと。私はこの本を7回読めるだろうか…


IMONとは

I(いつでも)
M(もっと)
O(おもしろく)
N(ないとなァ)

のこと

おもしろく生きる事が30年前から大切な事なの、嬉しい。
おもしろく、楽しく生きたいよな〜

本を読み進めて、これって哲学なのか…と煮詰まりそうになるところで
「いやいや、これ以上は単なる哲学にしかならなくなってしまうのでやめておくことにしたい」
とさくりと切られる様が心地よい


恐山さんは長年Twitterに住んでいたけれど、最近はブルースカイにいると話していた。しかしデリカシーがないTwitterと比べてブルースカイはデリカシーがありすぎると。
少し前に自分のいいねが他人のTLに流れるという話に(うわっあったな、嫌だった!)と思っていたら、それは現実と同じことなのだと続いた時、中々のショックを受けた。
最悪だ!と感じたそれが、現実の模倣だったのだ。いやだな〜
けれど、その嫌さを排除して素朴にしたブルースカイは整備された天国にも似た何かなのかもしれない。

嫌さの中の面白さって現実なのか


いいねボタン『♡』は過去ふぁぼ『☆』だった。いつか『🐸』『🍄』『🐟』ボタンになる未来はダルそうで、でも多分嫌だな、でも可愛くていいじゃん(笑)と笑うだろう


IMON三原則の話
(笑)の話
ほっといてくれ、の話


そういえばこのパネル2枚を使用した以外、ずっとトークをしていた大森さんと恐山さん、凄いな…

(笑)については本の冒頭から良く出てくるけれど、本質については書いていない

(笑)ってインターネットでは嘲笑めいている、冷笑的ようなイメージがある。
しかし、もっと日常に則したものであり、核心部分(本ではK点と表記)に触れる瞬間に(笑)を感じるものなのかもしれないが、本を読んでも(笑)の周辺しか分からない


トークショーで恐山さんか紹介していた『ひこうきTV』の動画をみた(間違っているかもしれない)


悪夢では無い夢のような動画。昔のARuFaの日記の空気感に似ているように感じる


質疑応答で質問した男性の姿が印象的だった

(笑)に対するイメージを『明るい』『何も無い白いスペース』と表現していて、二人の印象である『余白』のイメージを質問した
学生時代の先生の語尾を正の字で数える『余白』に(笑)を感じると答えた時、非常に胸に落ちた

その質問に対して悩みながら大森さんと恐山が言葉を発する時、質問者さんが真剣な顔で頷いている姿が見えて、とても素敵で良かった。
質問をしてくれてありがとうございます…


明るく広い
明るく生きるのは難しい

ほかの方の質疑応答で、恐山さんが「なんか嫌だな」の感情に基づき荒ぶる神になって拳を下ろす(discordにて)と話しているのが面白い。宗教的な意味はなく、大森さんと恐山さんは互いにつくりあげた世界の神(上位存在)であるからこそ、話が合うのかなの感じる

そっちの世界は最近どうですか?
うちの世界ではこの嫌さがありましたよ(笑)
それは嫌ですね(笑)


ほっといてくれは、四方を壁で囲めばいいのにわざわざドアを作るようなイメージを持った。
世界とのつながりにオンオフが出来ない人間の、オンの中でいかにおもしろく生きられるのだろうか


他にトークショーで印象に残った話

・大森さんと恐山さんの打ち合わせ中、隣の席の人たちの性の匂いが嫌
・お互い『嫌』な話が好きなところの感性が近い。薄らと嫌な話をする時に二人がとても良い笑顔になる
・芥川賞受賞作品『東京都同情塔』の話は恐山さんから何度もでてきた。今度読もう
・炎上しそうな人をウォッチする大森さんと恐山さん。炎上しそうなツイートについて
・ひろゆきさんの深夜のショッピング番組
・テレビのワイプの話。大森さんテレビの話を沢山聴けたし、人生であまり思い出さないだろう/わすれかけていた人の名前がさらりと口から出てくる大森さんの笑顔、輝いていた。『嫌』が好きなんだな
・Diggy-MO'の歌詞の明るさ
・蛇が憑いているから、なんか嫌だ。の良さ


2時間ずっと面白くて、トークショーを聴けて良かったと心底思う。
当日夜、IMONを創るを改めて読み返した。

よくわからないままに、それでも『わかる』と言える日がくることを願いたい


夜は神保町へ梨さんのトークショーを聴きにいった。③で書きます

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