見出し画像

HAPPYでは無かったウエディング💒

これは私が小学4年生の時に起こった出来事です。我が一族では無かった事になっており、あれから40年以上の月日が流れましたが我が家でも親戚の集まりでも一度たりとも話題になった事はありません。もしかして私の妄想なのでは??と思うくらい封印された出来事なのです。

私は当時、スイミングクラブに通っていました。そんなある日の事、私のクラブにお兄ちゃん(母の弟)が女性を連れて現れたのです。どうやらお兄ちゃんのお見合い相手。「おいおい!何でここに来た?」と子供心に思いましたが女性に免疫のないお兄ちゃんはデートに困って私に辿り着いたのでしょう。
色の白い大人しそうなお姉さん。私に花の刺繍が入った可愛らしいハンカチをくれました。そして3人でソフトクリームを食べてから帰りました。お兄ちゃんはほぼ私と会話していましたね。
そんな感じでしたが数ヶ月後、結婚が決まりました。2人共30過ぎていたので双方の親が急かしたのでしょう。昔のお見合いはそんなだったのかもしれないですね…
大安吉日、地元の小さな宴会場「太陽サパール」にて披露宴は行われました。
私はワインレッドのヒラヒラしたワンピースにお気に入りのペンダントを提げておめかし。3つ下の弟は蝶ネクタイに半ズボン。当時ぷっくりしていた弟は不二家のポコちゃんみたいで可愛かったのを覚えています。
私たち姉弟の前には豪華なお子様ランチが。弟のケチャップライスには日の丸の国旗。私のにはイギリス国旗。この旗は持って帰ろう!披露宴が始まるまでは料理に手を付けないように言われていたのでオレンジジュースを飲みながら待つ私。
40分位経った頃でしょうか…母が「もう食べちゃっていいわ」と言いました。やったー!何から食べよう。ふと雛壇を見ると「花嫁さんがいない!」白いタキシード姿のお兄ちゃんが不安そうな顔で1人座っています。「お姉さん、まだ着替えてるのかな…」と思いつつも、お子様ランチに夢中な私。

結局この日、花嫁さんは現れませんでした。風の噂でお姉さんには好きな人がいて諦めきれずに披露宴をエスケープしてしまったとか。お見合いって危険だな…私は恋愛結婚しよう!と思った小学4年生の私でした。幼かった弟は覚えているのだろうか…
お兄ちゃんはこの事がトラウマになったのでしょう70過ぎた今も独身です。そろそろ時効かしらと思うのですが今更、年老いた母に聞くのも当人に聞くのもはばかられ私の胸に大人になった今も秘めている出来事です。でも「王様の耳はロバの耳~」noteに向かって暴露してみました。
私の記念すべき初エッセイとなります。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?