見出し画像

ひとつの事業を10年やって思ったこと

2010年から始めたアロマテラピーのスクールを、2020年3月31日をもって閉校しました。

長らくのご愛顧ありがとうございました。感謝申し上げます。
開業当初よりたくさんの生徒さん、お客さまに支えられて歩んできた10年でした。

終えることの決意


今までのカタチを手放そうと決意したのは昨年の秋ごろ。ブログの中では、「私からいつか学びたいとお考えの方はお急ぎ下さいね」と匂わすニュアンスの文面を記しました。

そして、駆け込み受講してくださる方もみえるかもしれない、という思いで、ギリギリ間に合うだろう年明け早々に認定校閉校のお知らせをしました。

すると、やはり短期集中で受講したいとのお申し込みがありがたいことにありまして、
3/25にハーバルセラピストの最後の卒業生を輩出。

ハーバルセラ

最終営業日はナードアドバイザーの試験を受験していただき、見事合格。

ナード

この試験の前日には、ナードインストラクター試験に挑戦する生徒さんを送り出しており、2次試験終了まではしっかりフォローしていきたいと思います。

さて、
ナードアロマテラピー協会の認定校を開校したのは2010年。仕事をしながら、起業開業するため2年間の種まき生活の後の出発でした。なので、今年でちょうど10年。
資格取得したすぐ後から、医療(緩和ケア)を中心に働きかけたこともあって、開業当初から医療者の生徒さんがたくさん集まりました。

どんな分野でも開業したときは閑古鳥が鳴くとか言って、初期から生徒さん(お客様)に恵まれることはほぼないのですが、ありがたいことです。種まきがいかに大事かを物語っています。

その後も資格取得そして講座開講を繰り返し、アロマテラピーのみならず、ハーブや解剖学、薬膳や技術指導など、
医療を肯定的に捉えながらも『お薬に頼らない自然療法』をお伝えしてきました。日々の生活にアロマの香りやハーブを取り入れることで、免疫力を高めながら健康体を自ら作り出せるように。

緩和ケア病棟や精神科、大学病院の統合医療チームなど医療と連携しながら行ってきた活動なので、医療論文と向き合うことも多く、すると、どうしても協会の謡いと内容が異なってくることもあって、伝え方により工夫が必要になっていきました。

そこが一番のネックとなり、自分の得てきた知識や経験を余すとこなく伝えていきたい思いも強くなってきたことが、協会認定校を手放そうと思うきっかけです。これからは、オンライン講座も正々堂々とできますね。

また、患者さんに行ってきた臨床での症例を医療学会で発表することで、医療の限界を感じておられるドクターとの繋がりができ、全国の病院で講演する機会もいただきました。


趣味ではない健康つくりに根差したアロマテラピー


なかなか予防医療の考え方が根付かない日本ですが、それでも、人口密度的に医療機関が少ないと言われている長野県では、他の県と比較したときにやはり予防意識が高くなって罹患者が少ないこともわかっています。

即ち、やればできるんです。

首都圏などでは、歩いて5分の距離にありとあらゆる診療科がみつかるほど医療が飽和しており、また日本ではCTやMRIを備えている医療機関も他の国と比較すると多く、その使用頻度の多さやそこからくる影響などを訴えられる医師もいます。

医療体制にも問題があるのですが、患者の側の問題も多いと思っていて、とにかく、医療に関わらずですが、日本人は人任せで、自身で考えて行動することが苦手。これは、若い人はということではなく、団塊の世代に及んでも同じ。教育の弊害でしょうね。
病院に行けば数千円で医療を受けることができるから日頃から気をつけない。自分の健康を自分で守ろうという意識が低いのが日本人です。

アロマテラピーが嗅覚から脳に届いたときに生体に及ぶ作用を考えると、(ここではアカデミックな詳しい内容は割愛しますが、)生活の中に簡単に取り入れられるアロマの知識は知ってて邪魔にならないし、いい香りだなあと思えるものを使ったほうがいい。

免疫力を上げるとは、おいしいものを食べる、よく寝る、ストレスを溜めない、楽しいことを考えて笑う、とシンプルなもの。
アロマの香りはイライラを鎮めてくれます。気分転換ができた、というのは、結構な効果があったと評価します。

評価と言えば、緩和ケア病棟を訪ねているとき、患者さんに施したケアを記録して病棟に設置していたのですが、看護師から患者さんの評価に使わせて欲しいと願い出られるケースが多発。そう、結果を出していたのはアロマだったのです。

じゃあ、なぜ、アロマのスクールをやめるの?とツッコミが起きそうですが、この認定校の維持はなかなか大変でして、
◆場所に縛られる→全国招かれるところで開講できない。
◆要らないものを買わされる
◆必ず出席しなさいと言われるセミナーがある
◆運営におけるランニングコストがかかる
こういった縛りを受けるということと、先に述べたように、自分の伝えたいアロマと違ってきたということ。

私のクラスの大きな特徴は、派生して学べる知識が膨大に得られること。その引き出しの多さは、どの生徒さんからも大変好評でした。今後はこのあたりも強化してお伝えしていきます。益々面白い講座になりますよ!

また、職業としてのアロマセラピストという点で、この仕事の素晴らしさと必要さは、別に記事にしたいと思います。

今後の体制ですが、スクール業はオンライン化へ。
セラピーはシェアサロンに移転して行います。が、基本的には新規のお客様は募りません。

始めるエネルギーと終えるエネルギーの違い


このテーマも一記事にできるほど言いたいことはあるのですが、結婚離婚でも言うように、始めるよりもやめるほうがエネルギーが要ります。

今の実店舗になってから3年弱で、内装費も180万ぐらいかかって改装しスタートしました。駅前に店舗を移転したのも、客層を変える狙いももちろんあります。

ひとつ言えるのは、何事においてもやらなきゃわからないということです。

やったからこそ見える景色があって、経験したからこそ得られるものがある。登った山の先に広がる景色は、登った人にしかわからない。
これをしない人がだいたい人のやることを馬鹿にしたり文句言ったりしますからね。

私は勢いで動くことも多いですが、それってうまくいかなくても後悔することもないですし、失敗とも思ってなかったりします。
今や、数千万の借金をして何かを起こすことも平気ですが、それはそれだけの桁のお金を右に左に動かす経験をしたからで、最初に借りた500万の借金がどんだけ怖かったか、と思うのです。

経験を積むことでどんどん大きなことにもチャレンジすることができるようになります。なので、こんな情勢ですが、希望を持って、チャレンジすることを諦めないでほしいですね。
それでは、またね。

世の中は当事者にならないことには見えない世界だらけ。 4人の子育てを通じて、子育て環境や女性の生きにくさ、仕事との両立の難しさなど、経験してきたからこそできる社会問題の解決に日々奮闘中!ともに闘ってくれる人を募集しています!!