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1000字で読む文学の話37「人間失格」「華岡青洲の妻」「月と六ペンス」

第百九話 「人間失格」太宰治

 人間にとって最も大きな不幸とは何でしょうか。自分が生きるに値しない人間であると自覚しながらそれでも生きていかなければならないことでしょうか。あるいは、生まれてきたことに罪悪感を覚えながら常に怯えて生きていくことでしょうか。

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