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私の人生に「推し」が現れた話

推しとは

「推し」(おし)とは、主にアイドルや俳優について用いられる日本語俗語であり、人に薦めたいと思うほどに好感を持っている人物のことをいう。(出典:Wikipedia)

また、現在では実在の人物に限らず「キャラクター」「書籍」「楽曲」「食べ物」などさまざまなジャンルで広く使われるようになりましたね。作品やグループ全体を推す「箱推し」なんて言葉もあります。そして今回私が出会った「推し」は声優さんなので、本来の意味で使われます。

声優に興味を持ったきっかけ

私は小学生の頃から5歳年上の姉の影響で「声優」という職業に興味を持っていて、アニメやゲームを見ながら「この人の声カッコいいな~」とか「この声好きだな~」と思っていました。姉に「アクション仮面と戸愚呂弟は同じ人だよ」と言われて聴き比べた時の驚きは、とても大きなものでした。
その後はゲームを買う際にもパッケージ裏のキャスト欄を確認したりしていました、女性向け恋愛ゲームがめちゃくちゃ声優陣豪華でビビりましたね。

登場人物(キャラクター)と役者(アクター)の壁

とはいえ、好きになるのはやはり作中の登場人物であるキャラクターであり「誰が演じているか?」よりも「どんなキャラクターか?」という方が大事でした。
知らなかった声優さんが演じていても「このキャラめっちゃ好き!」となることはありますし、逆によく名前を見る方が演じていても「このキャラは好きじゃないな……」となることも当然あります。自らが画面に映る俳優さん達と違って声優さんはいわゆる「裏方」なので、主体はキャラクターです。
なので自分はいわゆる「中の人」を好きになる、ということは無かったんですね。キャラクターソングのCDは買っても、声優さん個人で出してるCDは買ってない……という感じ、伝わりますか……?

事件が起きた2020年秋

感染症の世界的大流行によりエンタメ業界は甚大な被害を受けました、今なおその影響は続いています。
私がハマり始めていたアイドルマスターシャイニーカラーズも同年4月開催予定だった2周年ライブを延期。アイマスに限らず、2次元も3次元も全てのコンテンツでライブ自体が開催できないという未曾有の危機に瀕していました。
なんとか現状を打開したいシャニマスは「配信限定ライブ」の開催を決めます、それが「MUSIC DAWN」でした。現地に観客はゼロ、演者とスタッフのみで感染対策に万全を期し、2日間の日程で開催されました。
当時私は土日も仕事だったので「まぁ観られないな」と思っていたんですが、アーカイブ配信1週間が急遽決定したので応援の気持ちを込めて「運営に投げ銭する」くらいの軽い気持ちでチケットを買いました。

初めて観たパフォーマンス

アーカイブ配信で観たライブは、画面越しにもかかわらず衝撃でした。
ストレイライトのWDCで幕を開け、MCを挟んで興奮冷めやらぬままアンティーカの圧倒的世界観。アルストロメリアでほっとひと息小休止、かと思いきや元気全開の放課後クライマックスガールズがぶち上げる。イルミネーションスターズの王道アイドルポップの後、満を持してノクチルが初登場。

自分はそれまでアイマスのライブは友人宅で円盤が流れているのを目にする程度でまともに観たことはなく、そもそも”アイドルとして声優さんがステージに立つ”という演出をどこか食わず嫌いしていた節があります。
「2次元と3次元がダブってしまい、それが原因で自分の中にマイナスの感情が生まれてしまったら嫌だな……」と思っていたんです。
ですがその点シャニマスは他のアイマス作品と比べると声優さんがかなりキャラクターに髪型や髪色などを寄せているので、意外とすんなりと受け入れられました。
また全体曲を何人かで歌唱する際に、背景がその声優さんの担当するアイドルになっていたのもまだまだ新米Pである私は助かり、とても良い演出だと思いました。

ついに現れた「推し」

中でもひときわ私の目を引いたのが、”放課後クライマックスガールズ”のセンター、小宮果穂役の河野ひよりさんでした。
163cmの小学生アイドルというなんとも再現が難しそうなキャラクターをご本人が164cmという高身長で、とびきりの笑顔で演じ、歌い、踊り、MCの言葉も素敵で、私はそこから河野ひよりさんを気にし始めました。
するとフォロワーさんから「河野さんが気になったなら1stの円盤を買うんだ」脅され薦められ、初めてアイマスのライブ円盤を購入して、MCでめっちゃ泣きました。
その頃になってようやく自覚しました「これが"推し"か」と。あとはもう石が坂を転がるように、水が低きへと流れるように、河野ひより沼へ真っ逆さまでした。

ニコニコで河野さんがやっている「河野ひよりのてれかくし」「河野ひよりの晴れノチひより」を観て独特のセンスと語彙、細いツリ目になる特有の笑顔、話し声に癒やされる日々の中で河野さん独特の可愛さに……さしずめ「河野ひよりワールド」にどんどん惹き込まれていきました。
初めて声優さんの番組の有料会員になり、クリエイティア(ファンクラブ)に入会し、番組にメールを送り、最近では「長野佑紀と河野ひよりの あんどもあっ!ぱちぱち空想部!」のファニコン(ファンクラブサイト)にも登録しました、気づけば河野さん関連だけでひと月の固定課金額がインターネットプロバイダ月額料金くらいになりました(

「推し」のいる生活

かくして人生で初めて「推し」を手に入れた私は、日々を楽しく生きています。推しのツイートを見て笑い、番組を見て笑い、ライブのMCでボロ泣きしています。Twitterでは番組でお名前を見かける方々をフォローさせていただいたりもして、交流の輪も広がりました。

好きなものに頭から全力で突っ込んでいく感覚は随分と久しぶりで、河野ひよりさんを追い始めてから日常がたくさんの言葉で彩られ、「これが今まで見聞きするだけだった、”推しのいる生活”…!!」と実感をしています。
日常の面倒なことや仕事の苦労も「推しがあんなに頑張ってるのに、お前はどうだ?」という思考が勝り、「自分も頑張ろう!」という気持ちが自然と湧いてきます。

終わりに

追う人やモノが増えると時間もお金も掛かるし、なにより自分の身体はひとつしかないので大変なのはそうなのですが、それを補って余りある活力をもらえています。
シャニマス4thライブ最後の河野さんのMCであの言葉の選び方と表現に触れた方は、私が河野さんに傾倒する理由の一端を感じてもらえたのではないか、と思っています。
もしこの記事を読んでちょっとでも、河野ひよりさんのことが気になったら番組の無料公開パートを見て、シャニマスの時とはまたひと味違う輝きを放つ彼女を知ってもらえたら……とても嬉しいです。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

かのか

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