矛盾

彼女の見る世界は矛盾だらけで
なにも言えずにただそこにいた
彼女自身も矛盾していた
それが心地いいのか
心地悪いのか分からなくて
彼女も困惑した


信じたいと思う世界が在っても
そこには矛盾が生じて
彼女は悲しくなった


彼女は知らないふり見ないふりが得意だった
彼女自身も偽りと矛盾で生きていた
それでも矛盾だらけの世界で

彼女は悲しむ必要は無かった
ただそこにいるだけで
彼女は満足だった
そこにいれば彼女の価値を見出せる気がした
だからこそ矛盾だらけの世界に居続けた
自分の手を自分の血で染めたとしても
それでもそこに居たかった
彼女は信じたかった
そんな彼女自身が好きだった

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