４００字で分かる落語：「あ」の２３「明るい悩み相談室」

２３：明るい悩み相談室（あかるいなやみそうだんしつ）
【粗筋】　人事部長を定年退職、悩みを聞く自信があるので人生相談所を始める。最初に来た男、
「表の看板見ました……悩みという字が脳みそになってますよ」
　やっと来た相談者。
「私パチンコ行きました。外れた。入った。外れた。外れた。外れた。入った……」
　何でも実況中継をする癖があって隣の人に殴られたという。家族と相談するのがいいと言うと、「私嫁を連れて来ています。嫁を呼びます。声掛けます。こっち入り」
「私返事します。中へ入ります。先生に挨拶します」
　かみさんも同じ。対処法考えておくからまた来るようにと二人を返す。
「頭痛うなってきた。私奥へ行きます。薬のみます。うつってしもうた」
【成立】　中島らもが桂雀三郎に贈った。原作は色々あり、貸しボート屋が来て「うまく乗せられた」という落ちになるが、私の聞いたのが本文。
【一言】　題は朝日新聞大阪版に掲載された本当の相談室。滅茶苦茶な相談や適当な答えに笑った人も多いのでは。