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400字で分かる落語「出雲の神」

「い」の48:出雲の神(いずものかみ)
 出雲の神様は縁結びの神で、人間ばかりでなく動物の縁も結ぶ。そればかりか、子供を産むことも調整する。猫が来て、いつしたらよいかと尋ねると、「お前達は春先がよかろう」と決める。続いて犬が来て、「それでは猫と季節をずらして、春の盛りに盛りを迎えることにいたせ」猿には犬猿の仲の犬と合わぬよう秋にしよう……と決めていると、馬が飛び込んで来た。「お前は何だ、さっき決めてやったじゃないか」「俺は馬並みと言われている。それが他の奴と同じなんて、不公平だろう」と暴れ回る。
「ええ、神様、あたくしは人間でございますが……」
「邪魔だ邪魔だ、それどころじゃない」
「でも、あたくしらはいつしたらいいか決めていただきたいんで」
「うるさい、勝手にしろ」
 ってんで、人間だけは年中のべつ。
【成立】 何をする噺なのか、うぶな私には何が何だかさっぱり分からない。
 出雲の神は縁結びで知られる。赤い糸で結ばれるというのをここで神様がやっている。

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