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400字で分かる落語:「憧れの回転寿司」

34:憧れの回転寿司(あこがれのかいてんずし)
【粗筋】 一家で回転寿司の店に来たが、数年ぶりというので妻は涙ぐみ、子供は大はしゃぎ。皿を取らずに寿司だけを取ろうとしたり、食べ終えた皿を回転台に戻そうとしたりする。大騒ぎの末帰ることしたが、寿司も機械が握り、「へい、らっしゃーい」という江戸の威勢の良さはなくなったと時代の変遷を感じる一家であった。
 ところが帰りのタクシーの運転手が「へい、らっしゃーい」と来た。運転も荒々しく、妊娠してた妻が産気づく。慌てて病院へ向かうよう指示するが、運転手が間違えて美容院へ行ってしまう。やっと病院に着くともう子供が生まれている。
「奥さん、気を失ってますよ」
「目が回るのも仕方がない。回転寿司の帰りだ」
【成立】 笑福亭福笑の創作落語。これでもかこれでもかと攻めて来るのは上方落語らしいのだろうが、私は後のタクシーはいらない。聞いてて疲れたというのが正直な感想。

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