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400字で分かる落語:「仇娘好八丈」

57:仇娘好八丈(あだむすめこのみのはちじょう)
【粗筋】 紀伊国屋から独立した白子屋、主人が倒れ、奉公人の八五郎が金を盗んで出奔、持参金目当てで桑名屋の番頭又四郎を娘お熊の婿に迎える。お熊は手代の忠八と関係していて婿を嫌う。髪結いの新三がお熊をだまして長屋に監禁する。弥太五郎源七親分が交渉に失敗、家主の交渉でお熊を取り戻す。
 恨んだ源七が新三を殺し、着物の血に気付いた居酒屋夫婦も殺害。お熊の弟・庄之助が捕まり、拷問で自白するが、牢で再会した八五郎の訴えで大岡越前が再調査、源七が真犯人と分かる。
 お熊は医者の玄貞を抱き込み又四郎毒殺を企むが失敗、大山詣りに出た夫を忠八ら大勢で殴り殺して海に捨てる。車力の善八が主人の毒殺未遂を訴えるが、状況もあいまいで却下される。旅に出て記憶喪失の主人を見付け、回復させると大岡の再吟味が始まり、関係者が処刑される。
【成立】 春錦亭柳桜(1)の1890年の速記、全14席。「白子屋政談」の原作、前半が「髪結い新三」。

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