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400字で分かる落語「今輔のお爺さん」

98:今輔のお爺さん(いますけのおじいさん)
【粗筋】 明治33年、ぴったり1900年生まれのお婆ちゃん、昔は良かったと明治・大正の話しかしないが、うなずいて聞いているとお酒とつまみが出るうえ、小遣いまでくれる。それを目当てに話を聞きに出掛けたが、婆さんだけでなく、同い年のお爺さんが来ている。この爺さんは昔より現代がいいと言い、婆さんの説に反論する。
 昔は交通事故が無かった。明治35年に入ったが、大正期には少ないだけ。
 ゴミを捨てる人がいなかった。交通の便が悪いのが理由で、人が多ければゴミも出る。
 人が多いと迷惑。昔は人情に篤いから問題ない。
 若者に聞くと、昔の女性はしとやかだったという話になり、この爺さんが婆さんにモーションを掛けたという話になる。
「それでも昔がいいということはあるでしょう」「はい、今より若かったことです」
【成立】 玉川一郎作、もちろん古今亭今輔(1)が演じた。

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