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400字で分かる落語「いらちの丁稚」2

110:いらちの丁稚(いらちのでっち):その2
【粗筋】 丁稚に、二階に火が入っているか見て来いと言うと、二階が火事では大変だと言う。灯りが点いているかどうか見て来るのだと言って行かせると、戻って来て、
「暗くて分かりませんでした」
【成立】 安永3(1773)年『千里の翅』の「行灯」は、行灯につまづいて叱られ「こんな暗い所に置くのが悪い」という噺。享保11(1726)年『軽口初笑』巻一の「念の上にも念」は、行灯を置くよう命じられて「こんな暗い所に置いても大事ごさいませんか」と尋ねる。
 寛延4(1751)年『軽口浮瓢箪』巻四の「闇の火打箱」は、女房に火をつけるように命じるが、暗がりで火打箱が見付からないので、「火をともして火打箱を見て下さい」と言う。中国の『笑林』にある「火打石」が同じ。

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