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400字で分かる落語「井戸の茶碗」1

「い」の69:井戸の茶碗(いどのちゃわん):その1
【粗筋】 正直清兵衛と呼ばれる屑屋、生活に困った千代田卜斎という浪人から200文で仏像を買い取り、細川家の高木左大夫という若侍に300文で売る。高木が磨こうとすると中から50両の隠し金が出る。高木はぶつ層は勝ったが金は買っていないと屑屋に命じて千代田家に届けさせる。卜斎は、売った物から出たのは向こうの物だと受け取ろうとしない。間に入った大家が、双方が20両ずつ取り、屑屋に10両を渡すことで解決しようとする。卜斎はこれも拒否、結局身の回りの物を20両で売ったことにしようと、茶碗を高木に贈る。細川のお殿様がこれを噂に聞き、その茶碗を見ると、これが何と井戸の茶碗という名器、300両でお買い上げになった。困った高木、屑屋に頼んで半分を卜斎に届けさせる。話を聞いた卜斎、高木の心意気に感じ入り、娘をさしあげて、結納金として受け取ることにする。屑屋は喜んで高木に報告、「向こうのお嬢さん、今は貧乏暮らしですが、磨くと大した美人になりますよ」
「いや、磨くのはよそう。また小判が出るといけない」

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