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400字で分かる落語:「アニマル・トラッキング」

66:アニマル・トラッキング(あにまる・とらっきんぐ)
【粗筋】 「アニマル・トラッキング」は動物の糞を探して、その行動を確認する調査。夫は世界を回って、コレクションが1万8千点を越えたのを自慢しているが、大変なのは奥さん。そもそも結婚前に趣味はアニマル・トラッキングだと言うのに、知らないから素晴らしいわと返事をしてしまったのだ。夫の方では隠してもいないし、騙してもいない。しかし、キタキツネの糞が箸置きになると言われると腹が立つ。狩りで動物を捕るほうがまだいいという妻に、命を奪うのは駄目だ、地球に対する優しさがないといけないと反論。奥の部屋以外に置かないよう要請するが、本人は全く気に留めない。「私と糞と、どっちが大事なの」「鼠の糞なら、間違いなくお前だ」「じゃあ、イタチだったら」「ううん……難しい」とうとう怒って父親と共に部屋に糞尿をまくという……地球にやさしい落語でした。
【成立】 三遊亭円丈の創作落語。1992年の初演。「う○こ三部作」の三つ目。

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