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400字で分かる落語「いし」

「い」の23:いし
【粗筋】 玄関を出ようとすると、足元に石がある。誰かの悪戯だろうと思って捨てて出掛けるが、翌朝には2つ置いてある。翌日3つになって不安を感じ、見張ることにしたが、家の中にいて失敗。翌日は外で見張るが、うとうとした隙に、次の夜はトイレに行っている間に増える。7日目、眠気覚ましとおまるを用意して見張るが、何事も起こらない。部屋に戻って寝ようとすると、布団の上に石が7つ。
【成立】 柳家喬太郎が演じた。何このストーリー。SFとしては陳腐。喬太郎の語り口で聞ける噺。
【蘊蓄】 小泉八雲の『茶碗の中』は、茶を飲もうとすると見知らぬ人が写っているように見える。飲んでしまうと、夕刻、侍が現れて主人の仇と迫る。斬り付けると壁の中へ消える。翌日は2人、その翌日は3人……どうなるかと思ったら……びっくりの結末が待っている。講談で「これからが面白い」、浪曲の「ちょうど時間となりました」などでやらないと……

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