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令和3年度司法書士試験 口述試験レポート

こちらはWordpressからの移管記事です。
令和3年の試験合格時に書いた口述試験のレポートになります。


口述試験、どんな風に進むの???という来年度以降の合格者に向けて残しておくレポートです。かなり詳しく記述していますので、合格発表前に出すことはできませんでしたが、無事最終合格できましたので晴れて公開することができます!ほんとによかった~!

面接の詳細なレポートはこちらから

到着~試験開始前

遅刻は理由のいかんにかかわらず受験することができない。

という厳しい注意書きがあったため、念には念を入れて8時に到着しました。

早すぎたかなと思いましたが、会場の名古屋法務局のある名古屋合同庁舎1号館のロビーにはすでに何人か受験者と思しき方がいらっしゃいました。皆さんお早い!2階に上がり会議室の前まで行くと「会場時間 午前8時30分」の文字があり、まだ入室することはできませんでした。大人しくロビーに戻り、待機します。

8時20分ごろになるとドアの前に待機する列が自主形成されていました。ヒールで立って待機するのはキツい…と思ったので、ドアが開くまで座って待機。職員の方がいらっしゃったので移動しようとすると、スーツ姿の女性に呼び止められました。受験生の仲間かな?と思ったのですが、某就職エージェントの人でした。試験前はやめてほしいですね…。

無事並び、ドアが開きます。列の進みはゆっくり目です。検温と試験順のくじ引きをしているようでした。

コロナ以前はくじ引きだったけど、2020年度は先着順になったと聞いていたので、元の形式に戻ったということなのでしょう。

箱の中には黄色い札と緑の札が入っており、明らかに組分けをしている模様・・・

私は黄色の札を引き、職員の方に番号を確認していただきます。ちなみに、私の番号は1番でした。悲しみ。

着席は自由席でした。二人掛けの席と一人掛けの席が交互に並んでいました。これもコロナ対策かな?

番号札にくっついている小さな紙に受験番号と氏名を記入します(何のための紙なのかはよくわからない)。

配布されたもの
・合格証書授与式参加調査票→すぐ提出
・日本司法書士会連合会からの研修のお知らせ

コロナの影響なのか、合格証書授与式は行わない司書会が多いようです。授与式に出席しない場合は、法務局から郵送で届くそうです。中部圏内の任意の司書会の資料を同封してくださるようで、どの書士会の資料を取り寄せるか希望記入欄がありました。

ちなみに他の方が質問しているのを小耳にはさんだのですが、中部圏内の司書会に限って名古屋法務局に資料があるため、関東関西など他のブロックの資料は各自で取り寄せてくださいとのことでした。

8時45分から試験説明があります。
・スマホの電源は切ること
・室内で飲み物を飲むのはOK
・トイレに行くのもOK

試験室は2つで、1~10番まで(黄色札)と11~20番(緑札)に組分けです。試験時間は13分刻みで、受験者間には3分のインターバルがあります。最初の受験者(つまり私と11番さん)は9時10分から開始で、最後の10番20番さんは11時38分からとのこと。ちょうど真ん中ぐらいの順番を引きたいところですね、くじなので運なのですが。

定刻の5分ほど前に番号及びフルネームで呼び出されます(プライバシー…)。職員の方の案内で、試験室までエレベーターに乗って移動。私は4階、11番さんは6階に案内されていました。職員の方は案内係が初めてなのか、かなり緊張してワタワタしていました。

ワタワタしているうちに試験官が扉の中から登場して、案内係の方の手際が悪かったせいか、その職員の方に、ちょっと切れ気味で「もう始めますけど!?」と一言・・・・・嫌な予感しかしません。

口述試験

荷物は全て手前の机に置き、中央の椅子に着席するよう指示があります。

女性試験官より「受験番号並びに生年月日及び氏名を教えてください。マスクを外して顔を見せてください。」と指示があった後に口述が始まりました。

不動産登記法

  • 共同申請

  • 共同申請の例外

  • 合併と抵当権の抹消

  • 未成年者と移転登記

  • 被相続人名義の所有権保存登記

商業登記法

  • 吸収合併できる会社

  • 吸収合併の登記

  • 吸収合併で登記すべき事項がないとき

  • 吸収合併と株主総会決議

司法書士法

  • 司法書士の職責

  • 職責の意義

  • 司法書士の行うことのできない業務

  • 司法書士の義務

  • 秘密保持義務の例外

終了後に庁舎内に留まることのないよう強く言われて試験終了でした。
問答の詳細は冒頭に記載の記事からどうぞ。

試験終了後

部屋を出ると案内係の職員の方がいらっしゃり、エレベーターで1階まで送ってくれます。

ロビーから出てると後ろから声を掛けられ、知らぬ間に私の背後にズラズラと人が集まってきます。何事かと驚いていると、司法書士事務所の各採用担当が代わる代わる挨拶してくださり「ぜひうちの事務所に!」的なことを言ってくれます。こうやってスカウトするのか~などと思いました。捕まりたくない人はさっさと帰りましょう。

感想

問答の全記録をご覧いただくとよくわかるのですが、試験官は本当に冷ややかでした。悪い意味で受験生に興味ないんだな~という感じで、助け舟を出すこともなければ、回答に対して頷きなどの反応は全くなしでした。積極的に圧迫してくることはありませんが、受験生に穏やかな面接をしてあげようなどという配慮は全く感じられず、法務省を恨みたくなるくらい後味悪い試験でした。

試験地や同じ受験地でも部屋が違うと雰囲気が異なるのでどんな雰囲気なのかは運としか言いようがないのですが、最悪の場合を想定して受験する方が精神衛生上良いかもしれません。優しい雰囲気を想像して地獄を見るより、冷たい試験を想像して「意外に優しいな」と思った方が負担が少ないような…。

口述対策はどれくらいすべき?

私の口述試験対策は、登記法について過去問で何度か問われている箇所をテキストでさらっと確認して、司法書士法は毎年同じことしか聞かれていないので、全部答えられるように準備する程度でした。口述の前後に就活の面談やら面接やらで忙しかったので、口述模試も受けていません。

もし仮に、筆記試験からずっと手を緩めずに勉強し続けて万全の態勢で口述に臨んだとしても、あの冷たい態度で口述試験をされたら落ち込むだろうな~と思います。

予備校はやたらと口述対策を推してきますし、雰囲気的にやらなきゃヤバい…みたいな流れになりがちですが、やはり遅刻せず真摯に臨めば通過する試験なのだと思います。

そもそも、試験地や部屋ごとに質問数や細かな質問内容も異なりますし、午前組と午後組では質問テーマすら異なりますから、全員を同じ採点基準で比較衡量することができない試験です。点数で推し量ることができない以上、やはり司法書士たり得る品位及び本人確認のための試験だと考える方が妥当だと思います。

遅刻しない!スーツで行く!挨拶ちゃんとする!試験官に喧嘩売らない!これらさえ守れば合格するはずです。この記事を読まれた方の不安が少しでも和らぐことを願います。

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