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【物語の現場042】戦場(釜無川)から見える富士(写真)

「狩野岑信」の第五十章、吉之助と竜之進は間部を守るために戦っています。戦場は釜無川河川敷。

 写真は、釜無川に架かる信玄橋の上から見た富士山(山梨県南アルプス市・甲斐市、2022.4.22撮影)。

 ところで、鞭声粛々夜河を渡る、で有名な川中島の戦い(第四次合戦)では、武田軍二万と上杉軍一万三千が激突しました。そうした戦国時代の合戦と比べれば、今回の戦いは小さな小さな戦いです。しかし、時は元禄、太平の世、甲府藩側のほとんどの者にとっては初体験の修羅場。右往左往も仕方ない。

 吉之助と竜之進にしても、信玄・謙信麾下の歴戦の猛者と比べればまだまだひよっ子同然。ただ、勝沼、笛吹川と真剣での斬り合いを経験してきており、他に比べれば冷静に対応しています。また、この場での任務を「間部を逃がす」という一点に絞ったことも正解だったと思います。

 さて次章、吉之助は遂に水分嵐子と相対します。吉之助はこの天災級の強敵を如何に退けるのか。そして、竜之進と厳四郎の勝負の行方は? 乞うご期待。

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