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【日記】渋谷

そういえば、昨日は渋谷に行ったのであった。
日曜の夜だが、とてつもない量の若者がいた。スクランブル交差点の方から新しい宮下公園を明治通りに歩き、表参道まで歩いた。

自分が上京してきた2014年はスクランブル交差点の周りはヒカリエくらいしか大きなビルはなかったが、今はひと回り大きいスクランブルスクエアの存在感が圧倒的である。
昭和っぽいネオン系のものばかりだったスクランブル交差点周辺の看板も、形は昔のまま他の看板と連動して映像が映し出される高性能なものに変わっていた。

渋谷といえば若者であるが、若者たち、なんか10年前よりも格段におしゃれになったなぁと思う。心底思う。ダサい若者がいない。思い思いの一軍の服を着た緊張感がある。服の上に緊張感を纏っているので何を着てもエッジが効いている。歩いているだけでも肩に力が入っているようにも見える。

自分は32歳で、上京してきた時が22歳だったので、渋谷の見え方も完全に変わった。
私はこの街を傍観する側の人間であるということ。
今の自分にはないギラギラ感であったり、キラキラ感であったり、何かにキレていそうなあぶなかっしそうな感じであったり、そういうのが彼らにはある。羨ましいとは思わないけど、果たして当時の自分にはそんな要素があったのだろうか、と振り返る。いや、絶対今の若者の方がイケてる。と思う。

自分の時のほうがもっとダサかった。完全に不安に飲み込まれていた。今の若者の方が不安を客観的に飼育している、ように私には見える。だからこそオシャレに見えるのかもしれない。となるとこれは完全なアップデートだと思う。宮下公園も建て替えられた直後はなんかデカい芋虫みたいでダサくないかと思っていたが、大分見慣れた。特に夜ライトアップされるとやんちゃなアジト感があって非常に今日的なデザインである。前の宮下公園を壊して正解だったように思う。

109のロゴのデザインも変わったばかりは、色が赤からピンクっぽくなり、クセがなさすぎて微妙だと思っていたけど、昨日見たら、ちょっと暗いピンクのゴシックっぽいフォントが今の渋谷っぽい気がした。

こういうアップデートされていく速度がとんでもなく目覚ましい街にいる若者は、それよりも大きな刺激を求めてまた新たな場所に向かっていくのだろうか。そもそも渋谷に来ている若者の多くは渋谷に住んではいないだろう。明らかに今日渋谷で遊ぶために友達と二人で遠くから来ました。的な若者もいた。それはそれで土地勘がなくて迷っているさまも何か愛おしく思った。そういう若者とは別に明らかに俺、私こそが渋谷の若者代表してます。みたいな若者がいて、彼らは普段一体何をしていてどこに住んでいるのかすごく気になった。全くイモ感がなく突き抜けている。勘違いしておらず、等身大の自分を自覚したオシャレだと思った。美容系の学校に行きながら服屋でアルバイトしているような、髪とファッションが完璧。クラスではなく渋谷という街の一軍みたいな若者が実在するのだと感じた。どこからともなくキャットストリートの方から現れ、飲み歩いている風でもなく何を目的に歩いているのか不明な彼ら。親が金持ちとか兄や姉の影響を受けた。だけではああはならないだろう。試行錯誤した結果のか真偽は不明だが、ここ最近で最も興味惹かれる体験だった。


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