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#004 2021年を振り返る

二月に今年の目標を定めた記事を書いていたので 年末らしく一年を振り返ってみる


定めた目標は大きく二つ

中国語の本を一冊読み切る 絵本の翻訳2冊

結果は残念ながら達成ならず できたのは一冊の絵本を翻訳したこと

2冊目の翻訳は表現の微調整が終わらず 未完成のままだ


定めた目標は達成できなかったにも関わらず 不思議と悔しさはない


それはきっとこの一年で インプットに留まっていた思考回路を循環させられるようになったことが大きい

エッセイも更新日を決めることでアウトプットが習慣化され 新たなインプットにつながるというサイクルが生まれつつある

少しづつやりたいことに踏み出した一年だった 特に後半 駆け込むようにして挑戦を重ねた


ただ踏み出す直前の時期がこの一年で最も苦しかった時期だった

この一年に限らず人生において 自ら社会との接続を切ったことは初めてだったと思う

デジタルデトックスというのは今の社会において 自分と社会を切断することに等しい 心の健康のためには必要な充電期間だと言われることも多いが 常に変化する時代の中で立ち止まることはひとつの時代という列車を見送ることになる 後から追いつこうとしたところで自分より明らかに速いスピードで進んでいく列車には到底追いつけるわけがないのだ

しかし時代という列車は次々やってくる 見送った一本にこだわっていると次の列車にも気づかず知らぬ間にまた見送っていたりする

自分が乗るべき列車 本当に乗りたい列車がどれなのか しっかり見極められるようになりたい

そのためにはなんとなく乗ってしまった列車から降りて じっとしながら いくつかの列車を見送る勇気も必要だ


デジタルデトックスと言いつつもわたしはひとつだけ YouTubeだけは片手に握ったまま列車を降りた


それまでYouTubeで動画を見る習慣はなかったけれど 人と自分を比べてしまうSNS以外に 時間をあっという間に流してくれるものが欲しかった

ドラマや映画 本でもよかったんじゃないかとも思ったけれど 何も考えずにダラダラと見ていられるくらいが感情を休めるのにちょうどよかった

ひとつふたつ動画を見ると 自動でおすすめされてくるようになって 選ぶことすらしなくてもよくなった 思考もしない 感情も表情も休んだ

そんな時間をひたすら過ごすうちに 様々な興味が失われていろいろなことが気にならなくなった


複雑な思考や感情が削ぎ落とされた自分の体は軽くなり 自然と光へと向かって上昇した

光の先で友人が待っていた わたしは友人とともにゆっくりとホームに入ってきた列車に乗った その列車はわたしが以前揺られていたものとは明らかに速度が違う ホームに進入してきたのとほぼ同じ速度でゆっくりゆっくり走り出している


光のホームに立ったとき 同じ列車に乗ろうとする友人が数人いた 今一緒に前進しようとする心強い仲間のような存在がいることに気がついた瞬間だった


わたしにとって2021年は長い充電期間を経て新たに前進するきっかけを生み出した一年だった

だから来年はゆっくりと走り出した列車が小さな風を生み出して進んでいけるようにしたい


2021年を頑張った自分と 待ち続けてくれた友人 そしていつも読み聴きしてくださる皆様へ 感謝を込めて



https://anchor.fm/-95203/episodes/004-2021-e1c1v1n







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