外国マスコミ記者会見での韓国政府保健福祉部キムガンリプ次官のあいさつ

先日、外信向けの記者会見でとても重要なことが話されました。日本の現状と比較するときの基準になると思いますので、全文を紹介します。

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こんにちは、多くの記者の皆さんが来ていただき、ありがとうございます。

今回の記者会見は韓国のコロナ19の発生状況と対応について話をする貴重な機会で、とても意味深いと考えます。

今まで韓国でのコロナ19の患者数は少ないほうではありません。ですが、単純に数字だけで判断してはダメな重要な特徴があります。それは、大部分のコロナ19の患者は一つのグループで一つの地域で発生したという事実です。

皆さんもご承知の通り韓国のコロナ19は大邱市の新天地という独特な宗教集団の中で急速に伝播し、地理的には大邱市とその周辺地域で集中的に広まりました。

今まで韓国政府は大変優れている多くの検査能力をテグ市と新天地教会の信徒に集中してきました。その結果、短期間に大邱市地域社会に広がっていた患者を見つけ出し隔離しています。

また、全国的に毎日1万件以上の診断検査を実施、コロナ19の拡散を監視し遮断することをしています。

初期には予想を上回る感染速度と感染規模のため多少の混乱がありましたが、徐々にすべての事項を管理し統制し、現在は感染病の拡散を阻止するのに成功しています。

現在まで確認されたコロナ19の患者を見ると、89%が大邱市と慶尚北道で発生しています。現在、疫学追跡調査をしている患者を除くと、約95%が新天地と関連があるというころが判明しました。

このように韓国のコロナ19の流行は多くの患者数にも関わらず、単一のグループ、単一の地域に集中しているため、保健当局は順調に感染症の拡散の統制を行っています。

このあと、順番に従い詳しい説明をしますが、いま、韓国は新しい概念の感染症対応策を作っているところです。伝統的な感染症の対応策は封鎖と隔離を重要視し、それなりの効率性を持っていました、しかし、この対応策は閉鎖性、強制、硬直性という欠点を持っています。それにより、私たちは民主主義が制限され、市民の受動的な主体に転落するという弊害を経験してきました。

世界化と多元的社会を尊重する民主主義社会である韓国としては、既存の感染症対策の限界を超えなければならないと考えています。

このような理由で、韓国は既存の感染症対策でなく新しいモデルを導入している真っ只中です。新しいモデルの核心は、開かれた民主主義社会によるダイナミックな対応策と定義できます。このため、私たちは2つの核心的な価値を大切にします。

まず、開放的で透明性に基づく市民の参加を確保し、二つ目に創意的な考えを大切にして先端技術の活用する効率的な対応方法を開発することです。

これから紹介する韓国の感染症対策は、次のような特性を持っています。

まず、隠さず迅速に情報を公開しています。

政府は国民に対して必要な情報を詳細に説明するために多彩な方法で努力をしています。例えば、患者の移動動線の公開、毎日2回行われる定期記者会見、正しい情報を隠さず迅速に伝えることで国民は政府を信頼し、社会共同体のために合理的な行動をします。

2つめに開かれた民主主義と共同体を尊重する市民は、コロナ19に対する対策に自発的に参加しています。

個人の衛生管理、社会的な距離をとることなど市民の参加によって物理的な封鎖とおなじ防疫効果を生み出しています。これにより、私たちは国民生活に害を及ぼす強制的な封鎖を避け、開放性を維持しています。

政府も共同体意識のために感染症の検査費や治療費を個人に負担させるのではなく、国家が全額負担をしています。また、感染症対策のために経済的にマイナスがでた病院にも国家が補てんをします。

三つ目ですが、創意的な方法を模索し、特に発達しているIT技術を積極的に活用しています。世界的に模範となる方法を導入しています。

その一つに、ドライブスルー方式による検体採取とか、GPSデータを利用した疫学的な調査もあります。このような努力は開放的な社会を維持しながらも、効果的な防疫成果を得るのに役に立っています。

四つ目は、どの国よりも早く多くの診断検査を行っています。

韓国の診断検査は1日に15000件まで可能であり、累積検査総数は19万人にも達しています。医師はコロナ19かと疑問に思えば、あらゆる制約なしにコロナ19検査を行うことができ、検査費用も無料です。

莫大な診断検査能力は、初期に被害を最小に抑え、感染症を抑えるのにもっとも重要な手段です。逆説的ですが、韓国の患者が多いのも、むしろコロナ19の圧倒的な検査と徹底的な疫学調査により、防疫体制が優秀なことを証明していると思います。

最後に、十分に訓練を受けた優れた医療関係者と最高水準の医療施設で使命感を帯びて治療にあたっています。

韓国政府はこの間のコロナ19へ対応する中で、新しいモデルが効果的に実行されていると確信し、コロナ19を最小限の被害で克服できると自信を持つことができました。コロナ19に感染すると風邪に似た症状が出て食段階でも伝染力も強く拡散速度は早いです。このような特徴のため封鎖と患者の物理的な隔離を重要視する伝統的な感染症の対応策は効果的ではありません。

コロナ19の最初の侵入時期を遅くできるだけであって、その後は拡散を止めるのがむしろ困難になります。

私たちは透明で開かれた民主主義社会を志向するなかで、市民の自律的な参加と創意的な技術が調和した防疫システムを推薦します。

世界は今、コロナ19の危機に直面しています。国家間の連帯による密接な協力で、私たちはコロナ19を克服することができます。韓国は国際社会の一員として今までの経験と知識を世界と共有しようと思います。今日のこの場所が世界各国の役に立つことを願っています。

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