これはとんでもない沼である。アラフォー広報TikTokにハマる

ご無沙汰しています。広報Sです。
みなさまお元気でしょうか? 以前、オススメのYouTubeをご紹介しました。

今回はTikTokのオススメをご紹介しようと思います。販促案を考えるため年甲斐もなく時間があればTikTokをひたすら見ています。

TikTokは2016年に中国でローンチされたByteDance社が開発運営するモバイル向けショートビデオプラットフォームです。2018年には世界で推定ユーザー数5億人を獲得。メインユーザーは10代で、若者を中心に驚異的な伸びを見せた動画特化型のSNSアプリです。
大人にとっては、トランプ大統領が禁止しようとしているアプリ、という認識の方が強いかもしれません。

私も当初は「個人情報が中国政府に渡る!怖い!」とインストールしなかったんですが、KPOPアイドルたちがこぞってTikTokアカウントを開設するもんで、「ええい、ままよ!」(昭和)とインストールしました。
背中を押してくれたのは、弊社の中国人社員Sabrina。実は彼女の中国TikTokアカウントは、日本の書籍を紹介する人気アカウント。1投稿に2万いいねが付くこともある人気TikTokerなのです!Sabrinaが書いてくれた記事はこちら。

中国のTikTokは「抖音(ドウイン)」と言います。日本で使われているTikTokはグローバル版で、中国版とは仕様が異なります。Sabrinaの投稿をエンベッドしたいのですが抖音の仕様上、貼り付けできず残念…。

TikTokについてSabrinaは「中国では個人情報を提供しないと携帯電話が買えません。SNSの投稿は全て個人番号と紐づいているので、どこの誰が投稿しているか、常に政府は把握している環境でずっと生活しています。なので、中国人は“わかった上で”SNSを使っているので、怖くないですよ」と教えてくれました。なるほど!

弊社の書籍を10代の読者にどう届けるか、アウトプット先を探していたのもあり、アカウントを作ってみました。そしたら…


めちゃくちゃ楽しいじゃないですか!


恐ろしい…これは沼ですよ。
通常投稿は15秒、フォロワーが5000人を越えると最大60秒投稿できるようになります。リンクは自分のプロフィール部分に1つだけ貼れて、あとはハッシュタグかメンションという構成。やってみてわかったことと、個人的にオススメなTikTokerさんをご紹介します(※本の話とは関係ありません。版元アカウントのイケている運用事例などは期待しないでください)。

令和のヒット曲はTikTok発

「夜に駆ける」(YOASOBI)、「香水」(瑛人)はTikTokからヒットした楽曲として話題です。どちらも「歌ってみた」「踊ってみた」動画のBGMとしてバズり、YouTubeの動画再生回数も同じように上がっています。特に「夜に駆ける」は、ボーカルを担当するikuraこと幾田りらさんご自身による「歌ってみた」がバズって757.1K(75万)いいね!


YOASOBIはコンポーザーAyaseとボーカリストikuraによるクリエイターユニット。物語を楽曲化するというコンセプトで結成されたそうです。コンテキストの形が変わってくのが今っぽいですよね。

双葉社さんから小説も発売されました。

人気の「踊ってみた」動画

上の動画はTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEの与那嶺瑠唯さんが「夜に駆ける」で踊ってみた動画です。アーティストがアーティストのカバーをするのもTikTokならでは。

こちらはKPOPを中心に様々なカバーダンスを披露する高校生。元気があって好きです。なぜか倍速でNiziUの「Make you Happy」を全力で踊っていいねが285.4K(28万)!ちなみに彼のフォロワーは39万人。
ダンス動画がバズるのは、投稿時間が15秒だからではと思いました。15秒なら、サビだけ完コピすれば、素人でも投稿できそうです。人気になれば彼のように長尺動画もアップできます。

この記事を読んだ出版関係の方は、あれが気になりますよね?
そう、著作権です。TikTokはJASRACとUGCサービスを締結しているので、音源の著作権はクリアしています。事務所公認の音源が提供されれば、レコード会社やアーティストにとって大きなメリットです(ちなみにInstagramのストーリーと新機能「リール」にも同じく音源が提供されているので、この機能はTikTokを意識して追加したと思われます)。

TikToKで驚いたのは、投稿された動画を自分のスマホのカメラロールに保存できること。例えば新曲を発売したアーティストは、ハッシュタグを用意して、アーティスト公認の「踊ってみた」動画を拡散させるための素材を提供しています。
実例で解説します。こちらは私の推しJO1が、新曲のプロモーション時に投稿した動画。左側を指差して待っている箇所がありますね。

@jo1_gotothetop

一緒にOH-EH-OH踊ろう!8月26日に2ndシングルSTARGAZERが発売されるからチェックしてね!#OH_EH_OH #ジャケットダンス#この夏の過ごし方 #JO1 #川尻蓮 #豆原一成 #川西拓実 #ダンス

♬ JO1 OH_EH_OH - JO1

この動画のリンクを押すと「デュエット」という機能が表示されます。

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この機能を使うと、好きな芸能人やアーティストと簡単にコラボができます。星野源さんの大バズり曲「うちで踊ろう」はTikTokに楽曲が追加され、多くの方が簡単に編集してコラボできるようになりました。

で、先ほどのJ01動画とファンがデュエットした動画がこちら。ファンは一緒に踊れて楽しいですし、アーティストはプロモーションになってwinwinです。

「踊ってみた」動画は楽しいものが山ほどあります。TWICEを親子で踊ったり…着付けをされているお母さんの動きがキレキレ。

@kaylly_the_sensei

着物の着付け中の母(@meenigo )と笑 この歳でこの踊りは多分令和の超人!#tiktokオーディション2020 #令和の超人部門 #ダンス #家族 #母

♬ MORE & MORE #2 - TWICE

男子高校生たちができる限りNiziUを再現した動画など微笑ましいです。

独自の展開をみせるTikTok文化

中高生は「マジ卍」や「り」などの新語を生み出しました。言葉が定着すると辞書にも採用されるので、アンテナを張っているのですが、昨年から大流行りなのが絵文字でもお馴染みの「ぴえん」です。「ぴえんキテる!」と実感したのはLINEの無料スタンプに「ぴえん」が増えてきた時。TikTokには「ぴえんの歌」もあります。

@userx20hdotrbq

ついにクライミングを始める。こわいからやめて😭😭😭😭#ハムスター #これなに

♬ 「ぴえん」のうた - 針スピ子

この動画は単純に可愛いハムスターなんですが、BGMがその「ぴえんの歌」です。絵文字が楽曲になる、TikTokはあらゆる垣根を超えていきますね。
他にもひらめさんが歌う「ポケットからきゅんです!」も爆発的な人気があります。サウンドロゴやCMソングとも違う、不思議な現象です。
ディーン・フジオカさんもTikTokを始められ、慣れてない感じが最高とバズってました。正しい「ポケットからきゅんです!」はNiziUを参照ください。

独特な文化だな…と感じたのは「アイドル水(すい)」。
一部の中高生で流行っているダイエット法で、緑茶にレモン、砂糖を混ぜて飲むというもの。検索するとかなりヒットします。

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@muu776_

動画早くて申し訳ないです 😭 砂糖も大事みたいなので1杯いれてます。#ダイエット #ダイエットレシピ #アイドル水

♬ Lukewarm - さとうもか

エビデンスが気になりますが「みるみる痩せる」と体重計の写真をアップする女の子たちが続出。栄養士TikTokerによる解説動画も。真偽のほどは不明なので、年頃のお嬢さんのいらっしゃるご家庭はお気をつけください。

勉強になるのは「写真の撮り方」動画

私は自社アカウントのSNSも担当しているので、書籍の撮影もよくします。なかなかうまく撮れませんが、TikTokにはカメラのプロが撮影のコツ動画をアップしています。個人的にはこの方の使い方が勉強になりました(ナイトモードで書籍を撮影することはまずないのですが…)。

@aaa_tsushi_

ついにiPhoneで天の川が撮れた笑#この夏の過ごし方

♬ Cradles - Sub Urban

そしてエモい動画の撮り方。同じiPhoneユーザーなのに宝の持ち腐れだなあと反省。

@aaa_tsushi_

エモい動画ってどんなんですか?🤔エモい TikToker教えてほしいです#この夏の過ごし方 #tiktok夏祭り @zono.sann

♬ オリジナル楽曲 - 島 - 島

ハッシュタグで掘っていくと、オススメの動画編集アプリなども紹介されていて、本当に勉強になります。みなさんがこぞってオススメされている「CapCut」は速攻ダウンロードしました。

オススメTikTokerは修一朗さん

最後に注目株のTikTokerをご紹介します。今年5月に初投稿され、あれよあれよという間にフォロワー90万人突破!「僕は一人暮らしの大学生!」という元気なナレーションで始まる修一朗さん。

@tuckinshuichiro

1人暮らし大学生の休日は大忙し! (31は店舗によります。あくまで個人的見解です。)#tiktok夏祭り #ぴえんな日常 #マイストーリー #セルフ解説 #中央大学

♬ Centerfold - J. Geils Band

なんて事のない、大学生の日常を多彩なカメラワークと軽妙なナレーションで、思わず最後まで見てしまいます。私がフォローし始めたのは、フォロワーが30万人ぐらいでしたが、あっという間に人気TikTokerに。国内のTikTok人気ランキングの「フォロワー急上昇」では10位にランクイン(キャプチャは9/25時点のもの)。

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この様子だと100万人突破も時間の問題…。期待のニューカマーなのでは?と検索していたら8月にwithnewsで取り上げられてました。取材当時は60万人フォロワーだったんですね。コロナで留学先から帰国されたとのこと。TikTokを初めたことで、人生が変わりました。

SNSにはいつも新しいスターが登場します。
フワちゃんがYouTubeとテレビを行き来するバイプレイヤーになり、インスタ、TikTok、AmebaTVの合わせ技でブレイクした山之内すずちゃん。PayPayのCMで見たときは驚きました。奇しくも二人のツーショットをすずちゃんのインスタで発見。SNSの人気者がテレビで活躍する流れは、今後の主流になるのでは。

その人に書籍を献本したら?と考える広報S。
私がTikTokを見ているのは、仕事だとおわかりいただけたでしょうか。

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ではでは!


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