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町村議会議員研修会

福島県町村議会議長会主催の勉強会に只見町議会として議員ほぼ全員で勉強してきましたので、ここで報告したいと思います。

研修のタイトルは「住民から信頼される議会になろう!」です。講師は中村健さん。早稲田大学マニフェスト研究所の事務局長をされていたり、熊本市の政策参与をされています。

講演の冒頭

いきなり本題に入らず、「お互いの共通点を共有する」「自分の弱み(失敗)をみせる(言う)」などの参加者と人間関係を築こうとする方は、だいたいこの後、参加者に向けて厳しいことを言ってくれる方だと心躍ります。
今回はさらに世界的なベストセラーのFACT FULLNESSからクイズを出されていました。↓これです。

私達の常識は20年前で止まっている」「世界は良くなっているが、悪い」「誰かを悪者にしても問題は解決しない」ということが書いてあったと思います。読み直そう。

中村さんが伝えたいことは、「こういうもんだ という思い込みで言動していませんか?」ですそういったKKO(勘、経験、思い込み)はやめましょう!です。

あなたが聴いている住民の声とは誰ですか?

住民といっても色んな方がいることを指摘されました。「必ず議会活動へ参加する方」「誘われたら参加する方」「ほぼ関心はないが何かあれば参加する方」「無関心な方」。後半になるにつれて数が多くなるそうです。ピラミッド型。

住民参加とは、「今、おこなっていること」へ参加すること

住民参画とは、「これからおこなうこと」へ加わること

これからは住民参加ではなく、住民参画の時代。(そこに情報と決定権(武器)をどれだけ渡せられるかが重要だと以前教わりました。)

それを聞いて考えたのは、計画段階で住民にも混じってもらいワークショップやるけど、判断基準が公開されていない判断基準を基にこのようになりました。とやるのは住民参画ではないよね、です。「それは大義名分だけ揃えただけですよね」と言われないよう、判断基準(採用基準)の公開があった方が公平だと思いました。

今までの町の事業の進め方は
「町から議会へ議案提案」→「議会運営委員会の後、公表」→「議決の後、公表」→「住民」

これからは
「町から議会へ議案提案」→「議会運営委員会」→「議会内で議題抽出」→「住民へ周知」→「議会と住民が議論」→「議決の後、公表」→「住民」

を目指し、住民自治を成熟させていくのはどうかと提言されました。素晴らしい。

このあたりは、藤井さんに教えていただいた「お味噌汁理論」を勉強していたので:すんなり入りました。↓のYOUTUBEの7:45あたりからです。

構造の裏には対流がある。対流が起こるには温度差が必要。ということです。

人間の体(構造)が維持されているのは血液が対流しているから。
温かいお味噌汁が白濁?しているのは表面(空気に触れている面)と底に温度差があり対流しているから。温度差がなくなると、水と味噌味に分かれる(構造崩壊)

つまり、目指すべき未来の姿(構造)があるなら、そこには対流(信頼、ネットワーク)が必要であり、その対流を起こすには、温度差(対話)が必要ってことです。
その温度差と対流が土となり、テクノロジーという種をまくことにより、花(構造)が咲くということです。すみません、私の説明が下手すぎるのでYOUTUBE見てください。

自分と同じ考えを持つ人はいない=温度差。多様な人が集まり対話を重ねることで信頼とネットワークができてくる。そうして自然現象的にあるべき姿をめざし構造ができあがる。すみません、私の説明が下手すぎるのでYOUTUBE見てください。

【追記】
藤井さんより、「だいたい合ってますw が、自分は構造は自然からできるものでこちらから作るのは疲れると思っています。」とコメントとリンク先を教えていただいたのでこちらもどうぞ。

その他、色々刺さったこと

・議会傍聴とありますが、傍聴とは、傍らで聴くこと。それは今の時代にあっているのか、住民が主役のまちづくりなら、傍聴席ではなく、参画席の名称になる。思い込みで色々決めていないか考え直してみてはどうか。

・改革とはリフォーム。時代の変化や生活環境のスタイルなどに合わせ、より快適に環境を整えていくこと。
 変革とはトランスフォーメーション。業務プロセスや事業構造を抜本的に見直し、組織そのものを変えていくこと。こっちです。

・重視することは、生活がどう変わったのか。例えば予算を1億円使った→新しい道路ができた→歩道ができて歩行者の安全が確保された。
 新しい道路ができたのが事業成果ではなく、歩行者の安全が確保されたことが事業成果であり、そこが成果基準。数字だけの決算ではない。

・お金の使い方が変わらないと成果が変わらない。成果が変わらないと住民満足度が変わらない。住民満足度が下がると、住民満足度が高い場所へと住民は移動する。

・先進事例として、他自治体や他議会の取り組みを紹介していただきました。どれも素晴らしい取り組みをされていますが、たぶんそれは住民との対話から生まれたものだと思います。事例(構造)だけ真似しても、土(対話、信頼、ネットワーク)が無ければ枯れると思いました。

いつも町には「やめるべき業務はやめて、住民に会いに行きましょう!」とお伝えしていますが、「じゃあお前はどうなんだ、できてんのか。」と自問するとまだまだ足りないと反省しました。

只見町議会を変えること

私が実現可能そうなのは、副委員長と仰せつかっっている広報広聴常任委員会で一歩進めたいと考えました。「議会だよりはなんのために作っているのか?」「その答えは合っているのか?実現できているのか?」そこからかと思います。こういう議会だよりはどうかなと?町民の方と対話をしていくことから始めたいと思います。

1.議会費支出を議会だよりに掲載し、議会が適正に予算執行しているか、町民の皆様にチェックしていただくのはどうか

2.住民の声(声の大きい人ではなく、声なき声の困っていること)を町民と紹介議員のツーショットとともに掲載するのはどうか

3.議会だよりの購読率をデータ化、可視化していくのはどういう方法があるだろう。読者プレゼントなのだろうか

4.議決前の議案を事前に町民にお知らせして、パブリックコメントを集める方法はないだろうか

5.一般質問のYOUTUBEのQRコードを議会だよりにつけているが、そこから飛んでみている人は何人いるのか Analyticsはつかえるのだろうか

6.そもそもQRコードを使用可能は方はどのくらいいるのだろうか 使い方を載せた方がよいのではないか

7.議会だより作成を対面無しで全てオンラインでできないか

思いつきも多いですが、議員の皆さんと相談しながら進めていきたいと思います。改革ではなく変革だと教えていただいたので、思い込みを捨てた言動を心がけたいと思います。