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議場の発言、良いこと悪いこと

町民の方から質問をいただきました。「議会って何でも喋っていいの?」と。良い機会なので議場でのルール、どういう制約の中で議案審議されているのかを今の自分の知識でまとめてみました。間違っていたらすみません(予防線)

スポーツもルールを知って見ると面白いのと同じで、議会もルールを知ってから見ると別の面白さがあります。

議案が可決される流れ

議案上程→説明→質疑→討論→採決となっております。柔らかくに言うと、

役場の人:こういうのやりたいっす!(説明)
議員の人:これどないやねん?(質疑)→わいはこう思うで(討論)→よっしゃ賛成や!(採決)俺は反対や!(採決)

令和5年度の3月会議で最終日の最終議案で、質疑~討論まで活発な発言がありました。各議員の発言が適切なのかも含めて、勉強資料として良い教材だと思います。1:29:37あたりから

教材としての議案は発委第4号 只見町議会自由討議実施要綱 についてです。

因みにこの議案は、議会側からの提案になります。ほとんどが役場からの議案提案なので珍しい部類です。今回は議会運営委員会から提案があった議案=発委(委員会から発せられた議案とわかるようになっている)です。

1.質疑について

質疑とは群馬県議会にわかりやすいのがありました。

「質疑」とは議案に対する賛否の決定ができるように、不明確な点について、提出者の説明をただすための質問であって、賛否について自分の意見は言えないことになっているのです。

群馬県議会

ここで言う「ただす」とは「質す」と書きます。意味は「正しいか否かをはっきりさせる。」と辞書に書いてありました。
つまりですね、議長から「これから質疑をおこないます。」と発生があれば、質問しかできないのです。自分の意見は言えない。質問に徹しなければいけないルールです。そしてその質問は議案提案者に向けてしかできないです。

※先にYOUTUBEを倍速で見てからこの後読んでほしいです

先ほどのYOUTUBEを見るとわかるのですが、反対意見と捉えられる質疑が2人続きました。私は賛成の考えなので、場の空気を賛成の流れにを変えたいわけですが、質疑の場では「私は賛成です。質問はありません。」とは言えません。

ですので「本議案に関する私の認識に間違いはありませんか?」という質問の形にして、この議案に賛成する理由を述べたっぽくしました。手段としてはグレーなのでしょうかねどうなんでしょう。

2.討論について

討論とは福岡市議会にわかりやすいのがありました。

本会議において、採決の前に議題となっている案件に対し、賛成か反対かの意見を表明することをいいます。

福岡市議会

議長より「これより討論に入ります。」と発生があれば、まず原案に反対者の発言が許可されます。

「私は反対です。それは〇〇だからです。」のような演説の感じというか、各々の考えを発言します。

その後に次は原案に賛成者の発言、反対者の発言、賛成者の発言と続きます。交互に対局の立場の議論を重ねていくミルフィーユ構造です。

ですので反対でもない賛成でもない発言はできません。
「ちょっとここだけ変えたいんだよなー」であれば「原案に反対です。ただし原案の趣旨には賛同しており、この箇所があるがために反対をしております。」であれば、反対討論として適切だと思います。YOUTUBEで討論の箇所を見てみてください。

3.全員協議会について

採決について書く前にちょっと書きますが、「今からこの議案を審議しまーす」といって紙を配られて、ハイ!質問どうぞ!では適切な判断とかできないわけです。なので予備審査の場=委員会があったり、みんなで意見交換しましょうという場=全員協議会があるんです。

「議員間の自由討議をできる仕組みを作りましょう。」というこのYOUTUBEの議案は、3月会議の前に全員協議会で協議しております。
ですので私は討論で述べた「全員協議会が、最後の協議ができる場だという緊張感を持って審議を尽くしているのか」という趣旨の発言をしたのはそういう経過を指しています。

本議案の自由討議の要綱は議会側で必要とあれば迅速に条文を変更できる性質のものです。私は実施する前から理屈を捏ねて止めるよりも、転がりながら、怪我をしながら良くしていけば良いものだと、この議案については判断して臨んでいます。

4.採決

全員協議会で提言した内容が本会議の議案に反映ささせるかさせないかは、議会運営委員会に所属していない自分には決定権がありません。(議会運営委員会から提出された議案なので)
「提言した内容が活かされているかどうか」を判断基準の一つとして、議会に臨みます。

本会議に議案としてでてきたら、「こう言ったでしょうが」「なんで直していないんだ」とか色々思っても、もう止まらないんです。こーだったらよかったのにと条件を付けて賛成はできないんです。可か否しかないんです。もしくは修正の動議を出すしかないんです。
※間違っていたらすみません

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それでちょっと皆さん疑問に思うかもしれませんが、YOUTUBEを見ていて発言していない議員さんって何を考えているの?と思いませんか。

最初の「発委」に戻るんですが、この議案は議会運営委員会から提出された議案です。ということは、委員会で合意されてから議案として上程されています。

つまり議会運営委員長が個人で議案提案しているのではなく、議会運営委員会の全4名が提案していることになります。(ですので所属している委員は質疑をしないのが原則だそうです。)
※間違っていたらすみません

最後に

自分の勉強のために、今の自分の知識で書き出してみました。

議会議員は法令を順守しなければならない職業だと教えてもらいました。
言っていることが正しかったらルールを破ってもいいのか。もちろん駄目だよね。と教わりました。

というわけで「地方議会議員になるには」みたいな自分の失敗談も入れながら、これから議会議員を志す人が増えるように、落ちないでよい穴に落ちないようにするためにシリーズで記事を今後書いていこうと思います。不定期です。