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町執行機関と議会の力関係ついて

只見町は12月定例会は、12月13日(火)~16日(金)です。私の一般質問は14日の11時ほどから予定です。
今回の一般質問は、

  1. 町執行機関と議会の力関係ついて

  2. 只見町総合案内業務委託ついて

の2つになります。

町執行機関と議会の力関係ついて

質問の要旨

町執行機関と議会の力関係ついて問う。

地方自治体の町長と我々議会議員はともに住民から直接選挙で選ばれる制度をとっており、これを二元代表制という。

二元代表制の特徴は、ともに町民の代表である町長と町議会議員が、お互いに対等の立場に立ち、議論を重ねながら、町の発展のために取り組むものだと考える。

二元代表制についてどのような認識であるか町長の考えを問う。
執行機関と議会が現在、対等な立場で議論できているか町長の考えを問う。

議論できていないと捉えている場合、対等な立場で議論ができる関係性を目指すべきであるか、目指すのであればどのような方法で作っていくか町長の考えを問う。

経緯

正直、こんなことを言いたくないし言われたくないだろうと思っております。けれども「議会から言ってもらわないと進まないことが腐るほどある。」という教えを、盾と原動力にして臨みたいと思います。

お察しのとおり、町当局と議会は対等な立場で議論が全然できていない。と私は感じています。議会が強いのではなく、町当局が弱腰だと感じています。

弱腰な姿勢が続くとまちづくりが進むものも進みません。そして協力してくれている外部人材も離れていきます。みんな不幸になるし、その町に魅力や可能性は残っているのでしょうか。

印象に残っている3つの答弁

菅家:定年になった職員を再任用するよりも、新卒や中途採用を優先するべきでは?
当時の総務課長:職員によって色々な事情がある。そこも汲み取るべきだと考える。
→自分の考えが至らないことを正していただいた答弁でした。ありがとうございました。

菅家:新公会計制度を国が進めるのはなぜだと考えているか?
現総務課長:わかりません。
→いつもは的確で丁寧な答弁をされる総務課長が、この答弁です。総務課長はおそらく自分の考えをお持ちだし、正解を持っているのに出さなかったのではないでしょうか。引く時は引き、認める時は認める答弁でした。

菅家:スクールバスは国県の支出金でもなく地方債の対象でもない。全て自己財源で実施しているように予算書から読み取れる。自己財源なのであれば、混乗バス(児童も町民も観光客もみんな乗れる)が良いのではないか?
当時の教育次長:スクールバスは地方交付税の算定になっております。以上です。
→これが今まで一番堪えた答弁でした。こちらは100%自己財源だと見越してこの後の展開を用意していました。その前提が変わったため「それでも私は混乗バスが良いと思います」と根拠のない感情論丸だしの自分の勉強不足を認めない発言をしました。恥ずかしい限りですが、一番勉強させていただいた答弁です。ありがとうございます。

どのような答弁を望むのか

私は自分が正しいことを証明したいわけではありません。どちらかというと、「菅家議員の考えは間違っている」ぐらいのことを言ってほしいのです。つまり共通の事実の元、異なる考えでの議論がしたいのです。

自分の考えが至らないところや見落としていた事実を指摘いただき、新たな視点での考えをぶつけてお互いが納得できるところで合意をしたいのです。
→← のような対立構造ではなく ↗↖ のようにお互い少しだけ違う方向に力を入れると着地点が見つかります。

異なる考えで議論するには、お互いに心理的安全性が保証されていないと難しいです。私は自分の考えを否定してくれること、上回ること、新たな発見があるような答弁を望んでおります。僕は心理的安全を保証しているつもりです。
おじさんになると叱ってくれる人や、自分の考えを指摘してくれる人が本当に少ないのです。町当局の皆さんとはそのような間柄になりたいと思っております。

また我々議員が正確でない事実を事実だと思い込んでいたり、権限を越えた発言をしたのであれば、容認するのではなく指摘していただきたいと思っております。気まずそうに申し訳なさそうに指摘するのではなく、毅然と指摘していただきたいです。

回りくどく丁寧な言葉で返して、それが議員に伝わらない。議員が間違っていることを認識出来ずに押し問答をした結果、町当局が「検討します」で終わるのは、おかしいと思っています。

議場では議員と町長から課長までで25人ほどが集まります。1人時給2,000円と仮定したら、議会を開催すると1時間に5万円のコストがかかっているはずです。
我々は時給5万円の質問や答弁を最低限しなければならないはずです。

その「検討します」に5万円の価値があるのか検討をお願いします。

「困ったことがあれば役場」「コロナで売上が落ちたから役場」「物価が上がったから役場」そういう行政依存体質の空気感は、町当局と議会との力関係も影響を及ぼしていると感じています。

目的と方法

町行政職員の仕事は、議案を通すことではなく、まちを良くすることです。

議案を通すことが目的になっていませんか?と思う時があります。
町当局の方は、時には議会との衝突を恐れず、自分がまちを良くするために実施されていることを自信を持って答弁いただきたいです。

たまには議案を否決されてもいいじゃないですか。広報ただみと議会だよりでバチバチ論争していいじゃないですか。町が今やっていること、目指していること、困っていることを町民にそのままの言葉で伝えればいいじゃないですか。それって恥ずかしいし情けないことかもしれないけど、町民に誠実な姿勢だと思うんです。

その姿勢で議論をされるとおそらく、菅家議員より町当局の考えの方が良いよね。と感じる町民の方が多いのではないか思います。そうなったら私は「なにくそー!」ともっと勉強をして新たな視点で議論に臨みます。

そういう関係が二元代表制のあるべき姿だと私は考えています。青臭いですかね。

code for japan summit にスピーカーとして登壇された経済産業省の須賀千鶴さんのyoutube。後半の「公務員はリスクをとるために身分が保障されている」という持論には衝撃を受けました。私にとっては元気が出るYouTubeです。余談です。

只見町総合案内業務委託ついて

質問の要旨

只見町総合案内業務委託の業務評価、今後の観光行政全般、組織について問う。

本業務の仕様書には業務内容が詳細に記載されており、業務委託契約書には業務に対する指示、報告を求めることができると記載されている。

9月議会にて本業務の内のひとつ、「観光パンフレットの設置・補充」が只見駅にて適切に執行されていないことを指摘したが、その後も改善されていないと私は評価している。11月1日付で提出した文書質問の回答には、執行機関も適切な業務を実施していないと評価せざるを得ない内容であったと考える。

9月会議での決算特別委員会からは補助金などの執行には「効果および成果の評価・検証を常に行い、随時見直しを図ること」と意見を附して原案通り認定した。パンフレット補充だけでない「総合案内業務」全般について、意見のとおり評価・検証を行っているか町長の考えを問う。

指摘した意見を誠実に実施しないのであれば、私は執行機関と誠実に対話・議論する必要があるのか疑問である。今後提出される議案についても同様である。

本件についていまだ改善されないのは、現場で働いている方が悪いわけではなく、観光行政に関わる組織全体の指揮系統が適切ではないために起こっている、「個人ではなく組織の問題」だと考えるが、町長の考えを問う。

経緯

前職は観光関連に従事しておりました。お世話になった古巣を突っつくことはカッコ悪いと思っておりますので、観光関連の一般質問は一度もしたことがありません。ですが現在の観光関連の状況は悪いと評価しているため質問することにしました。

顧客目線だとかEBPMだとか指揮系統だとか、そういうありふれた話になると思います。事実確認をしてから理詰めで議論を展開していくので、町当局からすると逃げ道がない状況になるかもしれません。見ている人も気分のいいものではないと思います。

現場で働いている方、只見線再開通で町を訪れた方々、税金の使い方。
そういう視点から、間違っていると感じたことは、「間違っている」と言わなきゃいけないと思っています。最初に力関係の質問をするのは、毅然とした答弁をしていただくためでもあります。

私が議会議員に立候補した際にやりたいと表明したことは、「頑張っている人を応援したい。頑張っている人が適切に評価される社会にしたい。行政職員の方は頑張っているのに厳しい評価を受けている。そういう風潮を変えたい。」があります。

その気持ちが、この一般質問でなくなりそうで正直怖いです。

誰かを悪者にしても世界は良くならない。ファクトフルネスにそう書いてありました。その言葉を忘れないように質問に臨みたいと思います。