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ウエノカナコの詩

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以前から書いていた詩を、不定期でnoteにあげていきます。日付が残っていれば日付を入れます。私の心の叫びです。 過去の詩にも、後からタイトルを付けることにしました(2021/3/…
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#とある人の話

(詩)雨乞い

僕は あなたに説得されたことはない。 あなたの言うことを受け入れて行動を変えたわけではない。 だってあなたは 僕があなたの望む行動を始めるまでずっと言い続けるでしょう? 絶対にあきらめないでしょう? あなたがやっているのは雨乞いの儀式。 雨乞いの儀式をやると必ず雨が降るんだって なぜって 「雨が降るまでやる」からさ。 あなたは僕に あなたが僕にやらせたいことをするまで「乞う」。 僕はそれが分かってからは 「儀式」がはじまると、面倒だからすぐ応じるように

(詩)心配は鎖

「うるさいな」 「ほっといてよ」 と、心がつぶやく。 誰も何も言っていないのに。 心配は鎖だ。 人の行動を縛る。 犯罪を犯しそうになった人が 「親が悲しむ顔を見たくなかった」と言って 踏みとどまることがあるという。 だけど、僕は心配に縛られている。 あなたは、心配で僕をがんじがらめにして 僕は身動きが取れない。 「あなたが失敗するのを見るのが怖い」 「だから何にも挑戦しないで欲しい」 そんなあなたの、心の声がきこえる。 「うるさいな」 「ほっと

(詩)ぼくの一番大好きな人が

ぼくの一番大好きな人が ぼくの一番大嫌いな人の言うことを聞いてねって言うんだ ぼくの一番大嫌いな人のことをよく聞いて おりこうにしていてねって言うんだ。 ぼくはあの人の言うことは聞きたくないんだ だって大嫌いなんだから だけどあの人の言うことを聞かなかったことはすぐにばれて どうしていうことを聞いてくれないの 「悲しい」 って言われちゃうんだ。 ぼくはあなたを悲しませたくはないんだ。 ぼくは嫌々あの人の言うことを聞き続けていたんだ。 ぼくはあなたの言う