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【本のあるところajiro】大川史織監督映画『タリナイ』福岡上映記念✖️キャシー・ジェトニル=キジナー『開かれたかご マーシャル諸島の浜辺から』刊行記念クロストーク(5/27)

大川史織監督映画『タリナイ』福岡上映記念✖️キャシー・ジェトニル=キジナー『開かれたかご マーシャル諸島の浜辺から』刊行記念クロストーク

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忘却を超えて響く歌―― 日本とマーシャル諸島をつなぐ歴史と文学の実践

「コイシイワ、アナタ」高校時代に訪れたマーシャル諸島で聴いた日本語の歌に魅せられて、大学を卒業後、マーシャル諸島に移住、諸島に暮らす人々のオーラル・ヒストリーを映像で記録してきた大川史織は、マーシャルで戦死した父を持つ息子の慰霊の旅に同行したドキュメンタリー映画「タリナイ」(2018年)と、編著書の『マーシャル、父の戦場 ある日本兵の日記をめぐる歴史実践』(みずき書林 2018年)によって、山本美香記念国際ジャーナリスト賞・奨励賞を受賞、高い評価を受けた。その後も大川は『なぜ戦争をえがくのか 戦争を知らない表現者たちの歴史実践』(みずき書林 2021年)や二作目の映画「keememej」(2022年)を通して、忘れ去られた人々や出来事に耳を傾け、体験のない人びとによる、体験のない人たちのための「記憶の継承」のあり方を模索し続けてきた。

 祖国をむしばむ米国の核実験被害と気候変動の影響を、詩とアート・パフォーマンスによって表現するキャシー・ジェトニル=キジナーは、大川と同世代のマーシャル諸島の活動家詩人である。国連気候変動サミットで朗読した代表作「ねぇ、マタフェレ・ペイナム」ほか、28篇の詩を収めた詩集は、マーシャル諸島の豊かな文化や歴史を伝えると同時に、核実験や気候変動などの背景にある構造に切り込む批評性をもつ作品として国際的な注目を集めた。この3月、その日本語訳『開かれたかご』(みすず書房)が上梓された。
 欧米や日本による植民地化と占領、国民の一部が被曝したビキニ事件、地球温暖化など、「大国」の行為に翻弄されてきたマーシャル諸島。「歴史する」映画監督大川史織と、「文学する」ジェトニル=キジナーの詩集の翻訳者が繰り広げる、日本とマーシャル諸島をつなぐ歴史と文学の実践をめぐる対談。

『開かれたかご――マーシャル諸島の浜辺から』
https://www.msz.co.jp/book/detail/09589/
『なぜ戦争をえがくのか――戦争を知らない表現者たちの歴史実践』
https://www.mizukishorin.com/15-4
『マーシャル、父の戦場』
https://www.mizukishorin.com/marshall


大川史織監督映画『タリナイ』福岡上映記念✖️キャシー・ジェトニル=キジナー『開かれたかご マーシャル諸島の浜辺から』刊行記念クロストーク

日時
 2023年5月27日(土)16:00~17:30(開場15:30)

出演:
 一谷智子さん
 大川史織さん

場所:
 本のあるところ ajiro(福岡市中央区天神3-6-8-1B)

参加方法
 会場参加 or ライブ配信
(ともにイベント後2週間のアーカイブ視聴付き)

料金:1500円

お申込:①会場参加チケット
    ②
ライブ配信チケット

主催:本のあるところajiro
お問い合わせ:ajirobooks@gmail.com(担当:倉本)


【登壇者プロフィール】
大川史織(おおかわ・しおり)
映画監督・文筆家。2011年、慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、マーシャル諸島に移住。日系企業で働きながら、マーシャルで暮らす人々の「オーラル・ヒストリー」を映像で記録。マーシャル諸島で戦死(餓死)した父を持つ息子の慰霊の旅に同行したドキュメンタリー映画「タリナイ」(2018年)で初監督。同作は編著書の『マーシャル、父の戦場 ある日本兵の日記をめぐる歴史実践』(みずき書林、2018年)と共に山本美香記念国際ジャーナリスト賞・奨励賞を受賞。近著に『なぜ戦争をえがくのか 戦争を知らない表現者たちの歴史実践』(同、2021年)。同年、二作目の映画「keememej(ケーメメッジ)」を公開。

一谷智子(いちたに・ともこ)
西南学院大学外国語学部外国語学科教授。専門は英語圏文学、環境文学、核文学。著書に『語られぬ他者の声を聴く――イギリス小説にみる〈平和〉を探し求める言葉たち』(共著、開文社出版、2021年)『トランスパシフィック・エコクリティシズム――物語る海、響き合う言葉』(共編著、彩流社、2019)『架空の国に起きる不思議な戦争――戦場の傷とともに生きる兵士たち』(共著、開文社出版、2017)『エコクリティシズムの波を超えて――人新世の地球を生きる』(共著、音羽書房鶴見書店、2017年)、訳書にケイト・グレンヴィル『闇の河』(現代企画室、2015年)、キャシー・ジェトニル=キジナー『開かれたかご――マーシャル諸島の浜辺から』(みすず書房、2023年)など。


一谷智子訳 キャシー・ジェトニル=キジナー『開かれたかご――マーシャル諸島の浜辺から』(みすず書房)
大川史織編著『マーシャル、父の戦場 ある日本兵の日記をめぐる歴史実践』(みずき書林)


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