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【本のあるところ ajiro】『ベルクソン思想の現在』刊行記念イベント 「ベルクソン思想の現在地」(3/2)

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会場参加チケット・ライブ配信チケット
アーカイブ動画視聴チケット(9/14~2週間再販売!)


本のあるところajiroでの伝説のイベントがふたたび!

――2022年はまさしくベルクソンイヤーだった。
昨年3月から7月にかけて、檜垣立哉さん、平井靖史さん、平賀裕貴さん、藤田尚志さん、米田翼さんが著した、哲学者ベルクソンに関する重要な研究書が立て続けに刊行されました。
そして夏、本のあるところajiroでは「21世紀に炸裂する20世紀の生の思考」と題した全4回に渡るイベントを開催。先の5名の研究者が次々に登場し、白熱のトークライブを繰り広げました。
その様子が一冊の本にまとまった書籍『ベルクソン思想の現在』が今冬刊行され、好評を博しています。

2023年3月2日、『ベルクソン思想の現在』の著者陣がふたたびajiroに集結!

『ベルクソン思想の現在』刊行の反響を受けてのトークや、刊行以後の研究の進展などを発表していきます。

登壇者の一部トーク内容を先出し公開!刊行後の研究進捗や展望を語っていただきました。

檜垣立哉さん
「ベルクソンを代表とする19世紀後期の思想は、タルドやレヴィ=ブリュールなどとともに、実際には現代思想におおきな影響を与えています。私がもうひとつの専門とする西田幾多郎を中心とする京都学派には特にその傾向はおおきく、それが京都学派をある種ポストモダン親和的な思想にしている部分があるとおもいます。ベルクソンのインパクトはいまなお引き継がれているという観点から、現代フェニミズムにおける新唯物論的展開も加味して、今後もベルクソンをよんでいきたいとおもいます」 

平井靖史さん
「MTS解釈の具体的な応用として、人工知能(三宅陽一郎さんと対談)へ、アートやデザインの現場への展開が動き始めています。思想史的には19世紀リボー、テーヌ、エヴァルト・ヘリングから20世紀の記憶論までの展開に文脈づけること、理論的には時間論としてのMTSをもう一段階掘り下げて第三の時間を考える可能性を模索していきたいと考えています」

平賀裕貴さん
「神秘主義を論じる方法を引き続き模索中です。ジャン・バリュジの大著がフランスの哲学界に与えたインパクトについて探りつつ、最新のものではホワイトヘッドやハーツホーンらのプロセス哲学とベルクソンを並置しつつ神秘主義を論じる研究(D・ドンブロウスキー)にも関心があり、神秘主義を多角的に考究していくつもりです」

藤田尚志さん
「ベルクソンの器官学(organologie)を一方ではハイデガーが生物学的議論を集中的に扱ったことで有名な1929-30年講義『形而上学の根本諸概念』と、他方ではシュティグレールの弟子であるユク・ホイの『再帰性と偶然性』と交差させ、生命と技術のベルクソン的問題系を浮かび上がらせる」

米田翼さん
「私は現在、ベルクソン的な適応や習慣形成の理論を具体的なかたちで再起動するために、⑴現代生物学の成果(CRISPER-Cas9など)を踏まえて、進化における記憶の問題を再定式化する、⑵UL Hikingの実践や今西錦司の自然学と登山論から、身体、自然、技術の関係を再考する、というプロジェクトに取り組んでいます。その概要を紹介しながら、ベルクソンの「生命-学(bio-logie)」のアクチュアリティを問い直してみます」

日進月歩で最先端を行くトピックが並びます!
気鋭の著者陣のいまにご期待ください!!

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『ベルクソン思想の現在』刊行記念イベント
「ベルクソン思想の現在地」 概要


日時:3月2日(木)19時00分~21時00分(開場18:30)

出演:
 藤田尚志(司会)
 平井靖史、平賀裕貴、米田翼
 檜垣立哉(※オンラインからリモート参加)

会場:本のあるところ ajiro (中央区天神3-6-8-1B)

参加方法:会場参加 or ライブ配信

チケット:会場・配信ともに1500円 
配信方法:YouTube(2週間アーカイブ付)

お申込:会場参加チケット
    ライブ配信チケット
    ③アーカイブチケット(3/6から販売開始)

主催:書肆侃侃房
お問い合わせ:ajirobooks@gmail.com(担当:田中)

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【登壇者プロフィール】

檜垣立哉(ひがき・たつや)
1964年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授。博士(文学)。主な著書に『ベルクソンの哲学 生成する実在の肯定』『バロックの哲学 反- 理性の星座たち』『西田幾多郎の生命哲学』『近代日本思想論 技術・自然・生命』ほか。主な訳書に『ベルクソニズム』(共訳)ほか。

平井靖史(ひらい・やすし)
1971年生まれ。武蔵野美術大学油絵科卒、東京都立大学哲学科・同大学院博士課程満期退学。福岡大学人文学部教授。専門は近現代哲学、時間と心の哲学、記憶の形而上学。PBJ(Project Bergson in Japan)代表。著書に『世界は時間でできている ベルクソン時間哲学入門』(青土社、2022年)。編著にBergson's Scientific Metaphysics(Bloomsbury, 2023)。共編著に『ベルクソン『物質と記憶』を再起動する 拡張ベルクソン 主義の諸展望』(書肆心水、2018年)ほか。

平賀裕貴(ひらが・ひろたか)
1983年生まれ。専門はフランス文学・哲学。エラスムス・ムンドゥス・プログラム(ユーロフィロソフィー)によりトゥールーズ第二大学大学院に留学。同大学大学院修士課程修了。立教大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、立教大学兼任講師。著書に『アンリ・ベルクソンの神秘主義』(論創社、2022年)、共訳書にアンリ・ベルクソン『笑い』(ちくま学芸文庫、2016年)がある。

藤田尚志(ふじた・ひさし)
1973年生まれ。九州産業大学教授。Ph.D(哲学)。専門は哲学、フランス近現代思想。著書に『ベルクソン  反時代的哲学』(勁草書房、2022年)、共編著に『ベルクソン『物質と記憶』を解剖する』(2016年)、『ベルクソン『物質と記憶』を診断する』(2017年)、『ベルクソン『物質と記憶』を再起動する』(2018年)(いずれも書肆心水)、共著にMécanique et mystique(Olms, 2018)ほか。訳書にアンリ・ベルクソン『時間観念の歴史』(共訳、書肆心水、2019年)、マルセル・ゴーシェ『民主主義と宗教』(共訳、トランスビュー、2010年)ほか。

米田翼(よねだ・つばさ)
1988年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科にて博士号を取得(人間科学)。現在、大阪大学大学院人間科学研究科附属未来共創センター助教。専門はベルクソンを中心とするフランス哲学、19-20 世紀の英・独・仏の生物学の歴史・哲学。著書に『生ける物質 アンリ・ベルクソンと生命個体化の思想』(青土社、2022年)。主な論文に「個体化の哲学における生殖の問題——ヴァイスマン、ベルクソン、シモンドン」『思想』第1141 号(2019年)、「適応と再認——ベルクソンの行動の進化論」『年報人間科学』第42 号(2021年)、共訳書にジルベール・シモンドン『個体化の哲学——形相と情報の概念を手がかりに』などがある。

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