欲、再生のリハビリ。

「切り売り戦隊、完熟5!!」

のなかでも、自分のインサイトに興味がある自分好き、マンゴーです。
今日は35度ですって、地球は正気かな?

不安な情報がパンデミックしている不景気な世の中を、それでもたくましく生きているみなさんにお聞きしたいのですが、妄想でもいいから未来を描くことができますか?

将来○○したいとか、○○になるのが夢(目標)だとか。
来週○○したいとか、小さな欲の話でもいいんです。

私……ここ数年、妄想でさえ描けていないんですよ。
小さな欲でさえ。


8か月ほど前、友達に付き合う形で手相を見てもらい、こう言われました。

「未来を描く力が不足してる」

占いを敬遠していたくせに、図星でした。

当時、元夫とは別居中で身の振り方に悩み疲弊していたこともあります。
……いやむしろ私は子を産んでから疲弊していて、目の前の雑事をこなすことでせいいっぱい、自分を主役とした明るい未来の妄想ができなくなり、それがクセになってしまった。

生活の積み重ねとは怖いものです。
「何がしたい? これからどうしたい?」と自問しても
出てくるのは「……そっとしておいてほしい」「満足するまで寝たい」

……マズローの5大欲求のザ"ふもと(底辺)"の部分


その占い師さんからは
「毎日、妄想でもいいから明るい未来を描いてみて」とアドバイスをいただいたので、たまに思い出しては描こうとしてきました。

でもいきなりビジョンなんて描けず、「からっぽ」の状態がしばらく続きました。

で、最近ようやく小さな欲が出てきたんです。

「マッサージに行きたい」。
「近々、スーパー銭湯へ行きたい」。

いっときは、マッサージに行くまでの予約の過程で挫折していたのでこれでも進歩です(どんだけふさぎ込んでいるのか自分よ!)。

「週末、冷たいビールを飲みたい」
「おいしいコーヒーを飲みたい」
「日本酒で乾杯したい」

なんだか液体関連ばかりですが、徐々に煩悩が開き始め、ついに「旅行したい」まで欲が出た。

よし、ここまできた!
子ども産む前は、 年1で海外に行っていたような気もする(ウロ覚え)。

そこで気の合う友だちと近場にさすらい、美術館や文化財をゆったりまわり、いい景色を見た。

そして思ったのです。
わたし、アートが足りていなかったのだと。

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アートというと抽象的ですが、ここでは「一見、毒にも薬にもならない、生活必需品でもないけれど、キレイだったり、力強かったり、落ち着いたり、いとしい素敵なもの」であり「静かなのにワクワクさせてくれるもの」と定義します。

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コロナ禍において各国の姿勢に違いが表れたアートの価値。日本は「この緊急時に必要ない」という姿勢であり、ドイツは「この緊急時だからこそ心に必要である」と対照的でした。

コロナ禍だからなのか、個人的な災禍にあったためなのかは判別つきませんが、私のような一般アラフォー日本人にもアートは必要なのだ、と確信できたのです。

なんだろうなー例えば日本建築の、縦の線と横の線が交わってつくられる整った美に触れると落ち着きませんか?

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昨日は、雑誌『ELLEDECO』『MODERN LIVING』をよみ、オシャレな空間に思いを馳せて泣きそうになりました。
20年前、オッシャレな目黒のインテリアショップで「スタッフにしてください!」と飛び込み、バイトさせてもらった記憶も戻りました。
もともと好きな世界だったことも忘れていたよ!


仏教の禅宗の世界では、滅私を目指して修行するそうですが、裏を返せば、欲あることが人間の"通常モード"なのでしょう。

欲とは生きる力の芽であり、自分の声。
自分や子どもに対して投げやりだった態度に、思いやりが湧き出てきたような気もします。

これからは、異常モードから徐々に生還して、欲まみれの人生になるといいなあ。

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こちらは熱海にあるMOA美術館からの絶景。すてきな時間を過ごせました。

家出したいときはここに来ようっと。







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