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自由律俳句集ヌ「一敗塗地」

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自由律俳句のまとめ⑩
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記事一覧

自由律俳句 #250

麻雀牌を混ぜる音で胸躍り眠れない もらった名刺に笑えぬユーモア ワセリンの容器を照らす青…

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #249

前にも聞いた話がブラッシュアップされている 日が長くなってきたと今日も言いたい コロナ禍…

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #248

成人式帰りなのにおとなしい一団 もみあげが揃っていないが会話は弾んだ カフェインレスと初…

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #247

推しの干支を知らない 悲しいほど簡単に折れた枝 雪踏む音を思い出す布団の中

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #246

本当はこたつ布団の柄まで覚えている 北風に逆らいポン酢だけ買いに行く 蜜柑を食べすぎた爪…

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #245

暗闇だが尻尾を振っているのがわかる ニット帽を選びたい人が三人いる 雲ひとつない いやあ…

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #244

中央分離帯から動けず北風が冷たい 犬が風に負けて帰った 学生の立ち漕ぎが悲しいほど進まない

自由律俳句 #243

ため息の一分後には寝ていた 学生が来世の話をしている 一円玉をなくすためのあと一品を探す

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #242

皮と実の隙間があるみかんを探す サルスベリの名前について話す親子 中身が餡子ではなかった

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #241

伸びないが褒めてほしい 昔の給料明細に見入る スマホショップ店員の指に絆創膏

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #240

何度目の追い炊きだろうか 果物の幸せな重さ 犬を抱いて月食を見る

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #239

雨戸を開ける手が老いている 逃した終電が消えるまで睨む ミスマッチな神棚に怯む

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #238

別に安いわけではないおかし専門店に通う 雨音で寝て陽光で起きる 色々と足りてないのがわか…

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #237

この気温なら冷たい蕎麦だ 消毒用のアルコールが切れていたが両手を擦り合わせる 眠れぬまま鳥がスタッカートで鳴き出した