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自由律俳句集ル「理非曲直」

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自由律俳句のまとめ⑪
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記事一覧

自由律俳句 #275

氷の努力を無駄にしてぬるい リモコンでコントロールする繊細な夏 祭りと選挙が夏を散らかす

カズタカ
2年前
8

自由律俳句 #274

この蟻はどうやって僕の腕にきたのか まだ焼いてないが最高のピザトーストだ 憶えてないこと…

カズタカ
2年前
11

自由律俳句 #273

自動ドアが吐き出す高島屋1階の匂い つまらなそうな花火だけ残った 他人の血を見て目が覚め…

カズタカ
2年前
8

自由律俳句 #272

葬式は雨では中止にならない 花火のドラゴンのフォントが可笑しい 運ばれてきた時点で黄身が…

カズタカ
2年前
11

自由律俳句 #271

飛び越えるという選択肢があったころ 通り雨の狭間でうじうじしている 拾ったのは自分だが落…

カズタカ
2年前
9

自由律俳句 #270

電車から見えるボクシングジムの活気 ドッグフードが変わったことに気づいていない 四十路で…

カズタカ
2年前
11

自由律俳句 #269

自分の汗など誰も見ていないが 運転手の私物が少し見える この段の作者みんな死んでいる

自由律俳句 #268

犬が見つけたトランプの箱だけ 抱っこされてポストに投函している まだお年玉を取っていてえ…

カズタカ
2年前
10

自由律俳句 #267

まだ名前のないハラスメントだ お互いを見もせずすれ違う猫 自販機の裏に隠してあるごみ箱

カズタカ
2年前
13

自由律俳句 #266

君が汚したから特別な半券 開いた本の上で錠剤のシート割る 占い方だけは知っている

カズタカ
2年前
10

自由律俳句 #265

工事現場を上から覗ける昼休み 絶対に次の駅で降りる人に見えた 自主的に交通量調査している…

カズタカ
2年前
10

自由律俳句 #264

犬が畳を歩く音で目覚める 豆腐など買い溜めている たぶん網戸くらい自分で張り替えられる

カズタカ
2年前
10

自由律俳句 #263

川を挟んでも別れるまで話している 犬の意思をまったく尊重していない散歩だ いまなら無限に…

カズタカ
2年前
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自由律俳句 #262

こしあんであってほしかった バスが来ず冷めていくダブルチーズバーガー 自転車の空気入れて汗ばむ