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続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ②

2)再び パンプローナPamplonaへ

 6/1(木) 25℃
 スペイン最初のマドリードでの夜は、宿の若者たちの騒ぎ声が夜中まで聞こえていた。私が起きた5時前は、まだその気配が残っていた。「部屋でキス禁止」の張り紙があった。旅は若者が羽目を外す機会となる。
 台所にコーヒーが沸かしてあった。スタッフが起きてきて、パンとリンゴをもらって、それを朝食にした。6時過ぎに宿を出ると、街にはゴミが散らかり、ここにも昨夜のよどんだ空気が漂っていた。

 ソルの駅はすぐ近くで、問題はどうやって切符を買うかであった。券売機の前で操作方法がわからず、まごつくばかりで切符が買えない状況は昨日と同じである。Renfeの改札に制服を着た人が来たので、アトーチャAtocha駅まで行きたい、切符はどうしたら買えるのかと聞くと、どうもクレジットカードでいいと言っているようなので、言われるままにカードを出して改札機にタッチすると、何と、バーが開いて構内に入ることができた。切符を買わずに乗れる方法があったのだ!この方法はネットにも出ていなかった。アトーチャでも構内から簡単に出られた。昨日からこの問題でどれだけ神経をすり減らしたことか。この方法は日本にはあるのだろうか?旅行者には券売機の操作は難しいので、すごく便利だ。

 アトーチャはマドリードを代表するターミナル駅で、始発駅である。昨年もここを使ったので覚えている。ターミナル駅は、欧米の映画ではよく見るが、日本ではこのタイプの駅は私鉄の始発駅にみられる。
 ここから、7:35発パンプローナ行きに乗る。今回はOmioで切符を予約した。スマホの中に予約情報が残るので、それを改札口で見せる仕組みだ。昨年もこれを使っていたら、随分と時間が節約できた筈である。少しづつ知恵がついて賢くなっている。
 列車は東に向かって進むので、ナバーラ州に入ると緑も濃くなり、樹木の背丈も大きくなった。そして、小麦畑や野菜畑が点在する風景を見ながら、懐かしいパンプローナの駅に予定より20分遅れて11時に到着した。昨年はここからブルゴスまで鉄道で移動したので、今年はその間を歩くためにここにやって来たのだ。駅は昨年と何も変わっていない。懐かしい。

renfeのパンプローナ駅

 この町は緑が多い大きな町で、かつてナバーラ王国の首都であった。古い街並みと新しいそれとが同居している。後1ヶ月後に行われる牛追いの祭りが有名で、日本のTVニュースでも流れる。時間もまだ早いので、見物しながら旧市街まで歩くことにした。とりあえず、Centro Ciudadを目指した。ここは古い城(要塞)跡で、昨年K先生と一緒に観光した場所だ。先生とは、ここからバスクにあるザビエル城に行った。
 それからマリアを祭る大聖堂を見学した。マリアは白く輝いている。

大聖堂

街の城壁の上に出た。

城壁から街を見下ろす

そこから、町の入り口に向かい、旧市街を歩いた。街にはおしゃれなバルが軒を連ねている。昨年同様案内所でクレデンシャル(巡礼手帳)に今年最初のスタンプを押してもらった。そして、少し戻って今日の宿である公営のアルベルゲを捜して投宿した。ここは宿泊部分が2階にもある大きな宿で、料金は11€(1600円くらい?)であった。次々と到着する巡礼に会うと、私もその雰囲気に染められていった。いよいよ明日から巡礼の再開だ。ベッドを確保して、外のバルBarで遅い昼食をとった。

これが昼食
アルベルゲにある帆立貝が巡礼を導く 
旧市街、遅くまで明るいので賑わいがある

 ボカディージョにビール。ボカディージョとは、ハムやチーズ、卵焼きなどを半分に切ったバゲットの上に乗せたもので、様々なバリエーションがある。これらが日本の寿司屋のカウンターに置いてあるガラスケースの様なものの中に入れてある。
 宿に戻って、ベッドを間違えていることに気付いて移動した。雷を伴った夕立があった。町にはいわゆるレストランはなく、夕食もバルでパンとビール。こちらでは朝・昼・晩、パンを食べるが、すでにもう飽きてきた。バリエーションが豊富な日本食が懐かしい。

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