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IUSと暮らす日常(避妊のこと)

ふつうの社会人。平成元年に小学校へ入学し、大学入学と同時に性生活と避妊をスタートしたアラフォーです。
妊娠は希望せず、避妊についてトライ&エラーを繰り返したのち、2020年の春にIUS(子宮内避妊器具/ミレーナ)を装着しました。そこに至った経緯とIUSレポートを書いていきます。

過多月経とは無縁の生活を送ることができ、とても良かったと思っているIUS。
生理が軽くなったのもありがたいことですが、もうひとつの効用である避妊についても、恩恵を受けています。

◆避妊の要・不要について

とはいえ、そもそもわたしは、そんなにしょっちゅう妊娠可能性を感じているわけではないのです。
現在のパートナーは遠方にいるし、コロナ禍で接触も控えています。

どうも避妊目的でIUSやピルを使っていると“不特定多数の人と”“頻繁に”“性に奔放”なイメージを持たれやすいように思います。
実際わたし自身も、自分主体の避妊を考えたときに、年に1回あるかないかの妊娠可能性のために費用と労力を割くのはなんかちょっと釈然としないというか、かけたコストのわりに元がとれないように感じました。
つまり避妊目的でIUSやピルを使う人は、相当数の妊娠機会があるのではないか、と思っていました。

でも、たとえ年に1回だとしても、相手が特定の一人だけであっても、妊娠の可能性はあるしそれを避けたいと思うのはとっても当たり前のことなんです。
大好きな彼氏でも夫でも、愛があっても、子どもを産むかどうかは別問題。
いつ産むか、産むか産まないか、それは自分の人生だし自分で考えたい。
パートナーと自分と、話し合って決める問題。

いま、わたしは子ども産みたいと思っていません。
シンプルにただそれだけの理由で、わたしは避妊を必要としています。
そしてそれが叶って、とても心安らかな日々を送っています。

◆避妊を誰に任せるか

次に生理が来るまで数週間、妊娠してたらどうしよう……と悩むのは、本当につらく不毛で嫌なものです。
「じゃあ避妊してくれない男性とはしなきゃいい」っていうのはひとつの選択肢。別れる。会わない。
でもそれでいいのか? とわたしは考えます。

女性が使える方法があるなら使えばいいんじゃん!
というのが今のわたしの考え。

コンドームつけない=思いやりがない、人でなし、最低、女をなんだと思ってるの……etc
そう思っていた頃がわたしにもありました。
男性の中には稀に、クズで最低で女を性欲処理道具としか思っていない、だからコンドームつけない、という人もいるでしょう。
でもわたしは“つけない男”と会って、“つけない”以外のアイデンティティを持つ一人の人間として相対して、なぜつけないのかディスカッションを重ねました。

結果、わたしはIUSという方法を選んだ。

性感染症のリスクとコンドームの必要性や男女のスティグマについては継続してディスカッションしているし、避妊についてわたしがコストを負い彼がノーコストハイリターンを享受するからといって、全面的に彼を肯定し自分を否定しているわけではありません。
わたしの体はわたしが管理して、守る。
避妊というわたしの人生の重要な一部を、自分主体で行うことにした、ということかなと思ってます。

◆避妊方法を“選ぶ”ということ

コンドームの避妊失敗率は15%、膣外射精は19%という数字があります。
それに比べてピルは8%、IUSは0.1%。

えっ!?

0.1!?

この段違いの数字を見ると、IUS一択だろ、と思ってしまいます。

もちろん装着の手軽さだったり一回あたりの費用が安いのがコンドームのメリット。
IUSが合わない人もいるし、決して万能ではないし。男性主体の方法と、女性主体の方法があり、それぞれメリット・デメリットがある。
じゃあどれを選ぼうか。
それを個人やカップルで考えられたら一番いいんでしょうね。

たとえば「ゴムつけるとイケないんだよね」と言う男性がいるとして。
なぜイケないのか、素材なのかサイズなのか、装着に手間取ってしまうからなのか?
パートナー女性はIUS装着可能? ピルは飲める? 婦人科に通院する時間と労力は? 一回あたりの費用は何がいくらか、誰が負担する?
妊娠・出産についてはどう思っているのか。
どれくらいの頻度でセックスをしているのか。
セックスしない、という選択肢はあるか。
などなど。

メリット・デメリットについてフラットに綿密なコミュニケーションができたら、優しい世界になると思うんです。
約20年かけて、わたしはそれができるようになりました。
わたしは子どもは産まないけど、こういうことを次世代に伝えたいなと思います。

コンドーム、低用量ピル、IUS。
さあどれにしようか、と考える日本の若者に伝えたいことがもう一つあります。
それは、避妊方法ってこれだけじゃないんだよ、ってこと。
諸外国で認可されている、むしろコンドームよりポピュラーな避妊方法については、次の記事で。

参照

https://seicil.com/howto12
https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/1106/h0602-3_a_15.html
https://thebridge.jp/2021/01/rhia-ventures-invests-in-ocon-healthcares-ballerine-pickupnews


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