かにてつ

片山右京と片手間お経は似ている。

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【雑感】お花見というもの

お花見の季節である。 "である"などとエバってみたけれども、かくいう私は、この世にオギャアと生を受けてから今まで花見というものを片手の指で事足りるほどしかしたことがない。 花見と言うくらいであるから、ワサワサと咲いている桜の木を取り囲んで「やあ、この枝ぶりはどうだい」とか「いやはや、どえらいピンクであるな」などと口々に言いあうのが筋であろうが、この日本ではそう言ったことよりも、気の合う人達で丁度良い桜の木の下に集まって、レジャーシートなんかをひいちゃって、料理やお酒に舌鼓

    • 【雑文】まんじゅうを呪う

      突然であるが、私はまんじゅうが大好きである。 といっても「まんじゅう類」だけが好きなわけではなく、洋菓子にあたる、ケーキ(マリーアントワネットの発言で有名)であるとか、まんじゅうと同じ和菓子のようかん(ある種類は藤村Dが飲むことで有名)であるとか、世界一甘いと噂されるインドのグラブジャムンやドイツのザッハートルテ(戦艦の名前みたいでカッコいいことで有名)などの世界のお菓子だって好きなわけであって、有り体に言うと”甘いものであればなんでも好き”なんである。 したがって、世間

      • 秋の終わりに

        秋風が身に染みるようになってきた11月のある日の夕方。カムウエアとひとりのよそ者がメインストリートをとぼとぼ歩いていた。 よそ者は足を引き摺っていたが身なりもよく、足の他は健康そうな10代の若者だった。 カムウエアは彼を気遣ってか、それとも年老いてしまったからなのか、あるいはその両方からか、若者隣をゆっくりと歩いていた。 「驚いたな、こんな老いぼれに一杯奢ろうだなんて」 カムウエアは言葉とは裏腹に、さして驚いた様子もなく、その歩調と同じようにゆっくりと言った。 「老

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