2023年 岐阜市議会 9月定例会(9月14日) 一般質問 「小中学校における水泳授業の方向性と都市公園における徒渉池の管理運営について」

○可児隆 岐阜市議会議員(所属会派: 健やか緑政)
 最後に、小中学校における水泳授業の方向性と都市公園における徒渉池の管理運営について
質問したいと思います。
 過去の議会にて、1学校1プール制や水泳授業の外部委託案など公立学校のプール運営について、夏になる度に、子供の自らの学びに様々な議論がされてきました。
 今年の夏もその自らの学びに関する子供の水難事故の悲しいニュースが耳に入ってきました。
 記憶に新しいところでは、7月に福岡県の山口川の河川で遊んでいた小学校6年生8人の内、4人が川の深みに嵌り、3人が溺死するという悲惨な事故が起こりました。
 謹んでお悔やみを申し上げるとともに、市中の長良川という大河川が流れる岐阜市でも、同様の事故が起きる可能性が充分にあり、その対策や教育について岐阜市の現状を質問致します。
 数年前より、熱中症アラート発令の日が多く、屋外プールが使用できない、プロの指導の方が優れており、授業も民間委託でといった意見で、水泳授業自体を廃止したり、外部委託する自治体が増えてきているようです。
 また、教職員からも、事故防止のための監視といった、業務の負担が減り、教育する側にゆとりが生まれるといった歓迎の声も聞かれます。
 一方で、昔の児童より体力や運動能力が低下しており、「全身運動である水泳の授業こそ必要では」と授業廃止で生じる体力低下を懸念する声があるのも事実です。
 水泳授業を推進する意見として、水の危険性や楽しさを正しく理解し、水と上手に付き合う学びの必要性や衣類水泳で水を吸った衣服の体の不自然さや不自由さを教えるなど、義務教育の役割も訴えています。
 今年の夏、学校プール解放を実施した岐阜市内の公立小学校は46校中2校でした。
 今後の夏休みの学校プール開放に対する岐阜市小中学校の方向性を、教育長、お聞かせ下さい。
 調査したところ、2023年現在、岐阜市内のスイミング・スクールまたは水泳教室の運営は16箇所、岐阜市の小学校46校を割ると3校に届かず、外部委託には不可能な数字ではありませんが、移動時間や、移動手段などの多くの課題を残していることは否定できません。
 また、今の教育は、危険から遠ざけることを主流とし、リスクの向き合い方を教えていません。
 それは、水の事故も同様で、もしもの時の対応を、授業で身をもって体験させることも必要ではないでしょうか?
 その意味でも、夏休みの学校プール開放を継続して頂くことをお願い致します。

 次に、都市公園における徒渉池の管理、運営について質問致します。
 岐阜市内の都市公園には夏になると幼児が水遊びできる、徒渉池といわれる幼児用プールが96箇所設置されています。
 夏になると、このプールに水が張られ、多くの幼児が水遊びできる遊び場になっており、コロナの以前には、令和元年度までは65公園において、このプールを管理、運営されていました。
 残念ながら、コロナ感染が危惧された令和2年度はプール管理運営をする公園は5公園になってしまいました。
 公園のプールが、コロナが落ち着き始め、本年度はね、34公園のプールが開設でき、依然としても、多くの公園において、プールが再開されていないのは、今の状況です。
 再開されない原因の1つとして、老朽化など、物理的な要因もありますが、もっとも大きな問題は、管理人の人員不足です。
 現状のプールの管理運営は、岐阜市が各自治体などに管理団体のプールの規模や開催時期に応じて、46740円から105630円の範囲で委託料を支払い、プールの管理運営をしています。
 管理者への負担が大きく、管理を引き受けて頂ける団体は年々、減少傾向にあるのが現状です。
 公園のプールの運営時間は、午後1時から午後4時までの3時間ですが、水を給水するために、プールを開催する前の2時間前から準備し、プール閉鎖後も水を抜き、清掃や点検、確認作業に2時間以上かかるということで、合計7時間も必要となります。
 例えば、委託費が46740円の場合、時給換算すると、約370円程度になります。
 岐阜県の最低賃金である950円を大きく下回り、その委託料金が妥当な金額であるとは考えにくいのが現状であると思います。
 そこで、都市建設部長にお聞きします。
 今後の都市公園における、徒渉池の管理、運営について、どのようにお考えか、ご答弁下さい。

 水の事故を防ぐには、教育や実習、また、水に慣れ親しむという考えから、行事には、重要な経験の場である公園プールの重要性をお伝えし、質問を終了致します。
 ありがとうございます。


○水川和彦 教育長
 大きな2点目、夏休みのプール開放に対する岐阜市の考えについてお答え致します。
 清流長良川は、ふるさと岐阜を流れる、雄大かつ親しみのある、美しい河川です。
 ただ、向き合い方を誤ると、命に関わる事故に繋がる面の併せ持っています。
 この町に育つ子供達が水難事故から身を守る力をつけることは、極めて重要であると考えています。
 さて、この3年間は、新型コロナウイルス感染拡大のため、水泳の授業が充分に出来なかったことに加え、感染防止のため、夏休みのプール開放を中止して参りました。
 また、近年は、猛暑日が増えており、児童生徒の健康と安全が第一であるとの考えから、学校プールの使用を中止せざるを得ない日も少なくありません。
 よって、子供の泳ぐ力は、従前に比べ、低下しているものと考えております。
 同様に、川でのレジャーも制限されたことにより、水に対する危険の理解は充分ではない現状にあります。
 そこで、夏休みを迎えるにあたり、教育委員会では、水難防止の学習用動画を岐阜市消防局の
ご協力を得て独自に作成し、3万人の全児童生徒を対象に、全ての学校で授業を行いました。
 さて、以前は、各小学校において、夏季休業期間中のプール開放を行っており、多くの子供達が参加し、水に親しむ機会となっていました。
 そんな中、新型コロナウイルス感染症が5類へ移行した今年度、市内の小中学校の内、夏季休業期間中のプール開放を実施した学校は、小学校2校で、5日間程度に留まりました。
 その背景には、先程も述べた通り、近年の異常ともいえる猛暑の中、夏季休業期間中のプール開放は、プール内はもとより、学校までの行き帰りも、熱中症のリスクが高く、危険であることに加えて、学校とともにプール開放を支えて下さる保護者の方々から、猛暑の中、監視員を行う負担の重さや、万が一の事故があった場合の責任への不安を訴える声が寄せられていることもあります。
 さらに、学校プールの維持管理は、教職員が担っており、教職員の働き方改革が求められている中、授業時間数以上のプールの維持管理に関わる業務は教職員の大きな負担となっております。
 これら、様々な懸念や課題に鑑みますと、これまでと同様に夏季休業期間中のプール開放を実施することは困難であると考えております。
 そのため、教育委員会としましては、早期から計画的に水泳授業を位置付け、子供の泳ぐ力を高めるとともに、水の事故から自分を守るための学習を全ての児童生徒を対象に行っていきます。
 何れに致しましても、今後も引き続き、授業における水泳指導を適切かつ計画的に実施する中で、ひとりひとりの泳ぐ力を高めるとともに、児童生徒が自ら水の安全に留意できる指導の充実をはかって参ります。


○議長
 都市建設部長、太田喜文君。

○太田喜文 都市建設部長
 都市公園における徒渉池の管理運営に関するご質問にお答え致します。
 都市公園は、人々のレクリエーションの空間となるほか、良好な都市景観の形成、都市環境の改善、都市の防災性の向上、豊かな地域づくりに資する交流の場など、多様な機能を有する都市の根幹的な施設であります。
 本市においては、岐阜公園や岐阜ファミリーパーク、長良公園など、市内外から大変多くの皆様がご来園される総合公園や地区公園をはじめ、主に地域の皆様がご利用される街区公園など、これまでに市内に約380の公園を整備し、地域の皆様にご協力頂きながら、草刈りや清掃、点検などの日常管理や、議員ご案内の徒渉池の管理運営を行っております。
 そのような中、多くの公園が開設から30年以上が経過しており、遊具やトイレ、徒渉池などの公園施設が老朽化しているほか、時代の変遷とともに、利用者ニーズが変化し、健康遊具や多目的広場、防災施設を求める声が高まるなど、公園に求められる施設が多様化している状況となっています。
 そのため、本市では、令和3年度に、公園などの緑の整備方針について定めた、「岐阜市みどりの基本計画」を改訂し、公園の利用を高め、緑の質の向上と、再生をはかる施策について、広く市民の皆様にお示ししたところであります。
 その計画においては、地域の皆様の声を積極的に取り入れながら、老朽化した複合遊具の改修や重複した施設の統合、未利用施設の廃止など、公園のリニューアルを行う、公園ストック再編、公園、都市公園ストック再編事業、ライフサイクルコスト縮減をはかりながら、公園施設の改修を行う、公園施設の長寿命化に取り組んでおり、市内全ての公園にて、計画的な公園の再整備や施設の改修等を行っているところであります。
 こうした状況の中、本市の都市公園には、議員ご案内の通り、徒渉池と呼ばれる子供の水遊び場が、現在、市内に96箇所あり、暑い夏の時期には、子供達の笑い声が周囲にこだまするなど、地域の賑わいを創出しているところです。
 その一方で、徒渉池の開設数は、近年における少子高齢化の進行や、地域への負担から、年々、減少傾向となっている状況であり、新型コロナウイルス感染症以前である、令和元年度の徒渉池の開設率は約60%、コロナ禍における令和2年度は約5%、今年度は約35%まで回復しましたが、依然として開設率は低く、多くの徒渉池が未利用となっている状況であります。
 そのため、本市においては、先程ご答弁申し上げました通り、徒渉池をはじめとする長年、未利用となっている施設については、地域の皆様の声を取り入れながら、健康広場や防災広場などへリニューアルを実施するとともに、ご利用頂いている施設につきましては、令和3年度に、公園の全面改修を実施した京町公園や菖蒲池公園のように、老朽化した徒渉池を改修するなど、公園の利用状況に応じて、地域の皆様が安心、安全、快適に利用できる公園づくりに取り組んでいるところであります。
 徒渉池の管理につきましては、地域の皆様のご理解やご協力の下、開設日数や徒渉池の規模等に応じた委託料を設定し、地域の自治会やこども会の方々等に委託をしています。
 また、子供達が、安全、安心に楽しんで頂けるよう、毎年、徒渉池の管理を委託している管理団体の皆様にアンケート調査を行い、利用される方からのご要望をはじめ、管理を行う人材の確保や管理業務の課題などのご意見などを伺い、徒渉池の健全な管理、運営に反映しているところであります。
 引き続き、魅力ある公園づくりを推進するため、議員ご指摘の委託費を含め、地域の状況や管理団体の皆様のご意見など、さまざまな状況を考慮しながら、子供達が安全、安心に利用できる徒渉池の管理、運営に努めて参ります。
 何れに致しましても、都市公園は、市民の皆様が集い、潤う場所であるとともに、災害時には防災空間となるなど、快適な生活環境を支える都市施設であります。
 今後も、地域の皆様のご意見を伺いながら、安全、安心の魅力ある公園づくりに取り組んで参ります。