ながとまる(24.8.13)
お盆だ。
子供の頃は毎年祖父母の家へ遊びに行って、プールや道の駅などに連れてってもらった。
祖父母(特に祖母)は自分が一度好きだと言った食べ物をずっと覚えてくれていて、「ひら蟹ちゃんホラ、エビ向いたから食べなさい」「ひら蟹ちゃん、プラム洗ってあるからね」「今日お寿司だからね、ひら蟹ちゃん好きなの取りなね」とひたすら食べさせてくれる。
鬱陶しいと感じたこともあったけど、本当にありがたかったと今なら思う。
祖父母が長年住んでたマンションの匂いが好きだった。
この匂いがすると"あ、祖父母の家に来たな"と脳が孫モードに切り替わる。
お盆の時期でも涼しい地域なので窓だけ開けて、たまに日が重なると遠くからお祭りの音が聞こえてきた。
それと黒猫を2匹飼っていた。尻尾が長いのが「なが」、丸いのが「まる」。
ながはザ・猫といった性格で、祖母に一番懐いてて低いダミ声の子。
小さい頃にシャーされてからは少し苦手意識を持っていた。怖いので横に祖母がいた時だけ撫でさせてもらっていた。
一方でまるはとてもおっとりのんびりとしていて、連泊すると慣れてお腹を見せてくれたり、自分が足を伸ばすとそこを枕にしてくれた。高くて優しい声の子。
子供の頃はかなり祖父っ子で、泊まってる間は祖父とまると3人で過ごす昼間が一番穏やかで好きな時間だった。
その頃は携帯なども持ってなかったため写真が全然なく、とても寂しい。
まだ鳴き声も姿も目の色も覚えているし、絶対忘れたくない。また明日。
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